沖縄県知事選は、「野党共闘の勝利」ではない

自公の「中央主導による選挙戦術」が限界に

だが今回の沖縄県知事選の結果だけをもって、野党共闘への追い風と解釈するのは早計だろう。知事選と同日に行われた県議補選では、キャンプ・コートニーなど米軍基地を持つうるま市区では非自民系の候補が当選し、強い保守地盤の石垣市区では自民系の候補が当選するなど“順当な”結果となった。

さらに佐喜眞氏の知事選出馬に伴って行われた宜野湾市長選では、自民党、公明党、維新の党と希望の党が推薦する副市長の松川正則氏が2万6214票を獲得して立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党、自由党が推薦する仲西春雅氏を5239票も差を付けて当選している。

辺野古移設の賛否を問う県民投票が今後の焦点に

むしろ「民意は何か」という点を改めて問われたのが今回の知事選ではないか。辺野古移設の賛否を問う県民投票について県議会で条例法案が審議されている最中だが、玉城知事は実施に前向きな姿勢を示している。

こうした動きについて安倍政権は全力で対抗してくるだろう。基地問題は安全保障問題そのものであり、安倍晋三首相が次期臨時国会でぜひとも法案を上程したい憲法改正に影響を与えかねないからだ。

その安倍首相の大叔父である故・佐藤栄作首相は、1967年11月15日にワシントンのナショナルプレスクラブで行った演説で沖縄早期返還を「アジアの安全と平和に寄与するもの」と位置づけた。

中国の東シナ海、南シナ海への進出は、勢いを増している。その任期中の2022年5月に沖縄本土復帰50年目を迎える玉城新知事には、単に米軍基地反対だけでは済まされない「アジアの安全と平和」を見据えたうえでの義務が課せられることになる。

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