「夜、一緒に外を歩いていて、人気がない路地があったりすると、そこに入っていって体中をなでるように触られたよ。最初はすごくびっくりしたし、それがすごく嫌で、だんだん一緒に出掛けたくなくなった」
また、31歳のフィリピン人女性が50歳男性と結婚したのだが、夜の生活がどうしても嫌で1カ月で、家を飛び出してしまった。
「男は、年だからすぐに終わっちゃう。そうするとなぜかわからないけど、私の体をツネるね。それが痛くて本当に嫌だったよ」
同世代の日本人同士でも性の不一致は問題になるが、年の差があると、さらに深刻だ。
3つ目は、男性たちがケチであること。高い成婚料を払えるのだから、お金は持っているのだ。ただ、まじめ一徹で仕事をしてきた男性たちは、これまで女性におごったり、プレゼントをしたり、女性が喜ぶためのお金を使ったことがない。
2年で離婚をした中国人女性が、こんなことを言っていた。
「外にご飯を食べに行って、メニューを見て、『これが食べたい』と言うと、『これは高いからダメ』って言われる。買い物に行って、おいしそうな総菜をカゴに入れると、『これは高いから』と、棚に戻されちゃう。すごいケチだった」
単価が高くないファミレスや格安スーパーでも、それをするという。また、男性の中には、財布やカードは自分が握り、中高生の小遣い程度の現金しか女性に渡さない人もいる。
女性を楽しませることができない。苦痛なセックスを強いられる。お金が自由に使えない。これでは、女性たちが逃げていくのも無理がないのではないか。
ただ、これは女性側からの声であって、男性側にも言い分はあるだろう。
また中には、日本で生活したいがために、ビザ取得を目的とした腰掛けの結婚をもくろんでいる、したたかな女性がいるのも現実だ。
国籍が違うからこそ、しっかり向き合うことが大事
私は面談で周平に、国際結婚にまつわるこれらの話をした。
周平とチョウのケースは、大した年の差もないし、男性が女性の成婚料を払う国際結婚ではない。そして、女性が日本社会の中で仕事をして自立した生活をしているので、上記のケースは当てはまらないかもしれない。
しかし、言葉、文化、考え方の違いは乗り越えなくてはいけない壁だろう。
周平は、私に言った。
「お話を聞いて腑に落ちました。いろいろな問題点はあるかもしれませんが、それを補い合いながら、チョウさんとはこれからも真摯に向き合ってみます」
そして最後に、茶目っ気たっぷりに、こんなことも言った。
「再婚した母が、『相手がケチだ』といつも嘆いているんです。古今東西、ケチな男は国を問わず女性から嫌われるんですね。僕は、そんなにお金を持っているほうじゃないけど、ケチにならないように気をつけます(笑)」
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