10代半ばで凄惨な性暴力に遭った彼女の告白 時間はかかっても癒やされる日は必ず来る

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一軒家の2階に連れ込まれたこと、豆電球のあかり、「女がいる」と電話をかけている男の姿、つねに誰かが出入りしていたこと、部屋の隅に寝かされていた自分。食事は与えられ、トイレにも行くことはできたが、会話をした記憶はほとんどない。それが何日続いたのか覚えていない。

「シンナーを吸わされていたし、被害の最中は乖離(※1)していたのだと思います。いつ終わるのかわからない、終わらない地獄感。いっそ殺してくれみたいな気持ちがあったと思う。でも同時に生きたいという気持ちもあった」

※1 衝撃的な体験によって意識や記憶に問題が生じる状態

当時のエリさんは知らなかったが、同時代に東京都足立区で女子高生コンクリート詰め殺人事件が起こっている。10代の少年たちが女子高生を約40日間にわたって監禁し、死に至らせた事件だ。監禁場所が犯人の一人の自宅で、犯人の親も在宅していたことなどが、エリさんのケースと共通している。

類似の事件が横行していたのではないかとエリさんは振り返る。加害者たちは手慣れていた。エリさんから生徒手帳を取り上げ、シンナーを吸わせ、抵抗できないようにした。「逃げたり、警察に届けたりしたらもっと怖いことになる」、そう思わせる手段に長けていた。

加害者のうちの一人が、「ここにいるのはやめて、自分のものになれ」と言ったことで、監禁は終わった。けれど、このことが逆にエリさんを長く苦しめた。

「その場に残ることと男についていくことをてんびんにかけて、男についていった。本当はすごくイヤだったけれど、演技をしてついていきたいフリをしました。車に乗せられたのもシンナーを吸わされたのも、自分の意思ではなかったけれど、男についていったのは、出ていくためとはいえ主体的な行動。それが許せなくて、人に言えない原因のひとつになりました」

フラワーデザインの仕事に打ち込んだ20代

春休みが明けて、友人たちと自分は「もう違う」という感覚にとらわれてから不登校になった。その後の長い間、考え続けた。

「自分の悪かったところはなんだったのだろう」と。

駅でココアを飲まなければよかったのか。母に連絡しておけばよかったのか。先輩を頼らなければ、家出しなければ、あの家でしんどさに耐えていれば、大人が気づくようなSOSを出せていれば……。

考えてみても結局は「仕方なかった」に行き着く。あのときは、ああするしかなかった。「どこかでターニングポイントがあったかもしれない」と、「結局ターニングポイントはなかった」の自問自答を繰り返す日々。

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