東急社長が語る田園都市線混雑解消の「秘策」

沿線の人口はさらに増えていきそうだが…

──昨年は電気系統の故障で長時間運休するなどのトラブルが続きました。

昨年の秋から緊急対策として、大量の人員を投入して重要箇所の点検を行い、補修等の予防保全措置を実施してきた。3月までに完了し、その後はお客様に大きな迷惑をかけるような輸送障害は起きていない。

──ホームドアの導入も進んでいます。

東横線、田園都市線、大井町線へのホームドア導入は相当前倒しでやっている。かつては2020年完了という目標を置いていたが、今は2019年度の全駅設置を目標にしている。

2015年に開発が完了した大型複合施設「二子玉川ライズ」は、オフィス部分に楽天本社が入居、平日はビジネスパーソンで賑わい、土日は憩いの場として沿線各地からファミリー層が訪れる。二子玉川は東横線の自由が丘に匹敵する田園都市線の人気エリアとなった。2019年秋には南町田に大型商業施設「グランベリーパーク」の開業が控え、田園都市線の人気はますます高まりそうだ。

たまプラーザや二子玉川に磨きをかける

──沿線の魅力を今後、どう高めていきますか。

東急電鉄が開発した二子玉川ライズ。楽天が本社を構えるなど、人の流れが変わりつつある(撮影:大澤 誠)

渋谷の再開発は2020年までに8割方完成するが、すべてが完成するまでにはまだ何年もかかる。郊外では南町田の再開発が来年終わる。たまプラーザや二子玉川の再開発は終わっているが、さらに磨きをかけたい。一方で、多摩田園都市は開発から時間が経過しており、どう再生するかを考えていく必要がある。

──実際、郊外のニュータウンでは高齢化が進んでいます。

すでにリタイアした人には“駅近”のマンションに住み替えてもらい、空いた土地は若いファミリー層に住んでもらうといった世代循環型の構想を持っているが、なかなかうまくいかない。若い人だって駅近に住めるならそのほうがいいに決まっている。郊外には丘陵地帯も多く、坂の上り下りが大変なので、お年寄りが安心して暮らせるように移動手段を今以上に確保しないといけない。

──池上線は昨年10月に1日無料デーを実施したら、たくさんの人がやってきました。

五反田と蒲田を結ぶ東急池上線。東急は大田区と品川区と協力して、沿線の活性化に力を入れている(写真:東急電鉄)

東京にお住まいの人でも実は池上線沿線を訪れたことがないという人は多い。でも池上本門寺も行ってみれば実に立派な建物。再発見する部分が多いのではないか。

池上線沿線は都心に近い割には地価が安く、便利で生活しやすいということで、最近見直されている。当社としてもあらためて見直しを行い、テーマを決めて投資している。

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