日経平均株価は4日続落、米通商問題を警戒 上海株安で下げ拡大、「関空関連銘柄」も下落
[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日続落した。前日の米国株市場で小幅安となった流れを引き継ぎ、朝方から売りが先行。米国とカナダの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の動向や、米中貿易摩擦の再燃などが警戒された。関西国際空港の閉鎖が続き、関連銘柄が売られたことも重しとなった。上海総合指数<.SSEC>の下落により日経平均の下げ幅も拡大。終値は116円安となり、きょうの安値圏で引けた。
TOPIXは0.77%安。東証1部の売買代金は2兆2644億円だった。33業種中で上昇したのは鉱業、パルプ・紙、金属製品、倉庫・運輸関連の4業種。一方、情報・通信、不動産、化学などが値下がり率上位となった。市場では「新鮮味のある物色テーマが乏しく、手詰まり感がある。9月中間決算での好業績期待はあるものの、貿易問題が晴れなければポジションの上積みもしにくい」(東海東京証券・機関投資家営業部部長の静間康禎氏)との声が出ていた。
関西国際空港の再開が不透明で、空港アクセス路線を運営する南海電気鉄道<9044.T>が大幅安。日本航空<9201.T>、ANAホールディングス<9202.T>などの空運株が安く、インバウンド需要に対する先行き懸念から資生堂<4911.T>など化粧品株も下げた。
他の個別銘柄では、LINE<3938.T>が大幅安。同社は4日、ユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行を決議したと発表した。約1481億円を調達し、フィンテックなど戦略事業の投資に充てる。将来の株式への転換に伴う潜在的な希薄化を懸念した売りが出た。半面、スズキ<7269.T>が反発した。同社は4日、中国での自動車生産に関する合弁事業を解消すると発表した。今後は経営資源を主力市場のインドへ集中させることになり、市場は前向きに評価した。
東証1部の騰落数は、値上がり701銘柄に対し、値下がりが1297銘柄、変わらずが107銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 22580.83 -116.07
寄り付き 22663.80
安値/高値 22570.52─22692.25
TOPIX<.TOPX>
終値 1704.96 -13.28
寄り付き 1713.83
安値/高値 1701.27─1714.51
東証出来高(万株) 123444
東証売買代金(億円) 22644.49
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