日本の「失われた20年」を招いた決定的な弱点

インターネットの本質をとらえきれなかった

情報システムの方法論と限定的に考えてきたのが日本の組織であり企業なのです(写真:FUTO / PIXTA)

私は、海外の10カ国以上の「産」「学」「官」の立場の人々と交流する機会があるのですが、そうしたなかで認識したのが、「インターネットの登場後、日本だけが負けている」ということでした。それを端的に表しているのがGDPです。日本だけが先進諸国のなかでGDPが増えていないどころか、減っているのです。

では、なぜ日本が一人負けしているのでしょうか。拙著『全産業「デジタル化」時代の日本創生戦略』でも詳しく解説していますが、それは生産者と消費者が直結する「インターネット型産業」に構造変化できず、多くの産業分野において、旧態依然とした「ピラミッド型多重下請構造」をさまざまな規制によって保護してきたからです。その結果、多くの産業が衰退してしまい、グローバルな競争で負けています。

これに危機感を持った日本政府は、岩盤規制の改革を打ち出しましたが、その岩盤は非常に分厚く、残念ながらいまだに規制改革がスピード感を持って進んでいるという状況にはありません。

ちなみに、岩盤規制とは、所管官庁・族議員・業界団体が三位一体となり、改革に強く反対し、緩和や撤廃が容易にできない規制のことです。1980年代以降、経済成長の観点から多様な分野で規制緩和が行われてきましたが、既得権益を持つ関係者の強い反対にあって問題の解決が後回しにされた規制として、医療、農業、教育、雇用などの分野に見受けられます。

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