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広陵、「背番号10の主将」が甲子園でみた風景 二松学舎大付に惜敗、広島県代表として・・・

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この試合の前に中井はこう語っていた。

「僕はミーティングをしない監督なんです。こちらから『ああせい』『こうせい』ということはないですね。選手たちから何かを言ってくるのを待っています。

去年のキャプテンの岩本淳太が、準優勝したあとにかなり取り上げられましたけど、今年の猪多も負けないくらいにしっかりしています。猪多に任せとけば大丈夫ですね」

ピッチャーがピンチを切り抜けるたびに、真っ先にベンチから飛び出して選手たちを迎える猪多。身長165センチ、体重66キロと小柄だが、大きな動きで仲間を鼓舞しているのがスタンドからでもよくわかる。

攻守交替の間には、キャッチャーがプロテクターを着けるのを補助しながら、2年生キャッチャーの鉤流に「落ち着いてプレイしろよ。3年生がいるからな」と声をかけ続けた。

「おまえしかおらん」と言われ代打に!

4回表に広陵が1点を取り返し、5回に福光竜平のホームランで同点に追いついた。

しかし、4回途中からマウンドに上がった二松学舎大付の岸川海を打ち崩せない。2対2のまま試合は進んだが、7回裏、二松学舎大付に3安打を打たれ、3点を失った。

8回表も広陵は0点。9回もワンアウトになったところで、「代打 猪多」が告げられた。それまでずっとサポート役に徹していたキャプテンにやっと出番が巡ってきた。

「おまえしか、おらんやろ」と中井哲之監督に言われた猪多が左バッターボックスに立った。

際どいボールに食らいつき、ファウルで粘った末に、猪多はデッドボールで出塁を果たした。

次ページが続きます:
【出塁した猪多の気持ち】

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