京急ファンたちが語り尽くす「京急愛」の正体 必見!原田社長も自ら「愛される」理由を分析
ほかにも「2100形は京急の宝」「デトは何から何までいとおしい」など、南田さんの京急愛の炸裂は止まらない。デトとは黄色い資材運搬用車両のことだが、何がどういとおしいのか門外漢には理解不能。でも、京急ファンなら説明するまでもないことなのだろう。
シンガーソングライターのオオゼキタクさんは、京急を「歌う電車」と評する。京急の一部の列車では、加速するときに発するノイズ音が耳障りにならないように「ファソラシドレミファソー」という音階に聞こえるように調整しており、ファンの間では「ドレミファインバーター」としてつとに有名。また、「ご当地列車接近メロディを積極的に取り入れ、ふらりと旅しても耳から音楽で街を楽しむことができる」。
京急は独自の運行管理によって、遅れを最小限にとどめることがよく知られている。「悪天候で競合路線が止まっていても京急はびくともせずに運行している。この安心感が半端ない」と、オオゼキさん。また、乗務員さんの「ダァシェリエス」(「ドア閉まります」の意味)というアナウンスが職人っぽい雰囲気を醸し出しているという。
複雑な運行管理はプロも絶賛
京急愛が講じて、かつて線路が見える場所にマンションを購入してしまったというフリーライターの杉山淳一さんは、列車ダイヤに興味を持ち始めた高校生時代に京急に魅了された。「普通、急行、特急、快速特急(当時)が存在する複雑な運行ダイヤ。しかも京急だけでなく、都営や京成電車も来るというバラエティ。これは自分が当時住んでいた東急池上線・大井町線にはない要素でした」。
京急では、大手鉄道各社が導入しているコンピュータによる運行管理システムに頼らず、人の手で運行管理を行う。「非常時こそ人の力を発揮すべきと考えているため」(同社)だが、「列車の遅延を最小限に抑制したわが国で最高水準の安定輸送を着実に提供」しているとして、2015年度に国土交通省の「日本鉄道賞特別賞」を受賞するなど専門家からの評価も高い。
ほかの鉄道会社にも京急ファンは存在する。関東のある大手私鉄社員は、「車両や施設のサイズが他社と比べ小さいにもかかわらず最高時速が120kmと高速。しかもその速度感覚以上に各動作がテキパキしている」と評価。プロの目から見ても京急の運行は称賛に値するようだ。さらに、「車両が基本的に赤色で統一されている。日常で赤色の大きな物体はあまりないので、ブランドイメージが他社と被らない」とも指摘していた。
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