京急ファンたちが語り尽くす「京急愛」の正体 必見!原田社長も自ら「愛される」理由を分析

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京浜急行電鉄はメディアでの露出が多いことで知られる(撮影:尾形文繁)

ある大手鉄道会社の広報担当者が嘆息しながらこう語った。「京急さんがうらやましい。あの番組にはうちもアプローチしたが、取り上げてもらえなかった」――。

「あの番組」とはテレビ朝日が毎週金曜深夜に放送するバラエティ番組「タモリ倶楽部」のことだ。毎週マニアックな企画が取り上げられるが、司会を務めるタモリさんが鉄道好きということもあってか、鉄道はしばしばテーマとして取り上げられる。そして、京浜急行電鉄が登場する回数は他社よりも明らかに多い。

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思いつくだけでも出演者が車両工場を訪れて保守作業を行ったり、検車区内に“新路線”「京急タモリ線」を開設したり、はたまた品川の「京急電鉄カラオケルーム」でシミュレーターを使って車掌体験をしたり。今年4月には「幻の新品川駅」から貸切電車で特別ルートを走る企画が2週にわたって放送された。

「京急本」は確実に売れる

なぜ京急ばかりに注目が集まるのだろうか。鉄道会社ごとにどれくらいのファンがいるかといったデータはなかなか見つからないが、ある出版関係者は、「鉄道本が多数販売されているなかで、京急に関する本は手堅く売れる」と明かす。京急と名が付く本なら必ず買うというファンが確実に存在するからだ。こうした多くの熱狂的ファンに支えられての京急人気である。

ホリプロの南田裕介マネージャー(編集部撮影)

流線型の特急専用車両や豪華な観光列車があるわけでもないのに、なぜ京急は愛されているのか。何人かの京急ファンに話を聞いてみた。

トップバッターは、ホリプロの南田裕介マネージャー。タモリ倶楽部が鉄道企画を行う際の常連ゲストである。南田さんは、京急の魅力として「速さ」を挙げる。「とにかく速い。青物横丁の先のカーブで制限速度区間があるにもかかわらず、一つ手前の新馬場あたりまで妥協なく加速する」。

また、「平日の夕方、夜の帰宅ラッシュに備えて増結用の4両がおびただしくスタンバイしている様子、次々と併結している様子は見ていて壮観です」。

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