はとバス「セメント工場ツアー」大迫力の中身 石灰石「ダイナマイトで発破」採掘を見学!

拡大
縮小
セメント工場、鉱山見学の後に訪れる出流原弁天池は透明度の高さで知られる(筆者撮影)

そんな古代のロマンにも思いを馳せつつ、続けてコース名にも含まれている“驚くほど透明な”出流原弁天池で一時の涼。おやつにマスの塩焼きをいただいて、道の駅・どまんなかたぬまへ。この道の駅では佐野名物・いもフライが参加者に配られるほか、あの佐野を代表するキャラクター「さのまる」もお出迎え。午前中にはマニアックな工場見学に興奮していた参加者たちが、夕方にはさのまると記念撮影に興じているのだから、彼らはまさに“旅行の楽しみ方”を心得ているというべきか。ツアーの参加者たち、さすがである。

地域との絆が生んだ特別コース

最高気温が35度をはるかに超えた灼熱の佐野市葛生のはとバスツアーは、こうして終わりを迎えた。今回のコース、冒頭でも触れたようにはとバスと佐野市が協力して作り上げたものだ。佐野市内ではとバス御一行に同行していた同市の担当者は次のように話す。

「住友大阪セメントさんにも協力していただきまして、たくさんの方が参加してくれて本当によかったです。佐野市といえば、アウトレットやラーメンが有名ですが、ほかにもまだまだ魅力的な場所はある。アウトレットやお隣足利市のフラワーパークにでも訪れたついでにあとひとつ、佐野の面白い場所に足を運んでくれるきっかけになってくれれば何よりですね」

そして参加者のお話。

ラストに佐野のキャラクター「さのまる」も登場(筆者撮影)

「もちろん工場はスゴかったし大満足です。あと、お昼ご飯も化石館もどこもそうですが、観光バスが何台も出入りするような場所じゃなくて素朴な感じで町の人が出迎えてくれたのがとてもよかったですね。工場だけじゃなくて、ああこういうところもあるんだな、と知ることができた。またはとバスさんにはこんな楽しいコース、期待しています(笑)」

これまで培ってきたはとバスと地域との絆から生まれた“今回だけ”の特別な産業観光と、ひとひねりあるプラン。これぞ観光バスツアーのトップランナーたるはとバスの面目躍如といったところだろう。

今回取材した「石灰石の一大産地! 佐野市葛生巨大セメント鉱山見学と驚くほど透明な出流原弁天池」は、9月まであと4回予定されている。

鼠入 昌史 ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

そいり まさし / Masashi Soiri

週刊誌・月刊誌などを中心に野球、歴史、鉄道などのジャンルで活躍中。共著に『特急・急行 トレインマーク図鑑』(双葉社)。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT