苦境ジャニーズが各局に仕掛けた全方位営業 テレビの「Jr.」大量露出は先行投資か、忖度か
日本テレビは、7月2日からドラマ「Jr.選抜! 標への道」をスタート。同作は19年前にジャニーズJr.だったNEWS・加藤シゲアキさん、嵐・相葉雅紀さんや松本潤さんなどが出演したドラマのリメイクであり、「ジャニーズJr.のためにある」と言える作品です。
また、7月15日スタートのNEWS・加藤シゲアキさん主演「ゼロ 一獲千金ゲーム」の主要キャスト・標役を選ぶオーディションも兼ねていました。つまり、「2作のドラマにジャニーズJr.を送り込むことに成功した」のです。
フジテレビは、昨年10月から今年3月までジャニーズJr.の10グループが総出演するバラエティ番組「ジャニーズJr.dex」を放送。同番組は「若手タレントを地上波のバラエティに慣れさせる」ための企画が多く、ジャニーズJr.にとって大きな経験となりました。
テレビ局への営業に加え、YouTubeにも進出
ちなみに同番組が終了した3月、ジャニーズ事務所はYouTubeに「ジャニーズJr.公式チャンネル」を開設。Snow Man、SixTONES、Travis Japan、HiHi Jets、東京B少年の5組が各曜日を担当し、週1本ずつ5~10分程度の動画をアップするなど、メディアを変えて露出の場を確保しています。
一方、公共放送のNHKはBSプレミアムで、ジャニーズJr.のレギュラー番組「ザ少年倶楽部」を2000年から放送中。さらにEテレの「Rの法則」も、MCを務めた山口達也さんの不祥事で4月に番組が終了するまで、ジャニーズJr.のメンバーが多数出演していました。
まさに全方位への営業であり、「大量露出でジャニーズJr.たちの知名度を上げつつ、スキルと経験値もアップさせよう」としているのです。
これらの全方位営業はジャニーズ事務所が「次世代のアイドルを育てよう」としていることの表れ。TOKIO、V6、KinKi Kids、嵐、NEWS、関ジャニ∞、KAT-TUNら主力グループのメンバーが軒並み30~40代を迎えていることから、会社としては長期的な視点に基づいた当然の戦略です。
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