定年後まで同じ会社に通う寂しい人生の末路 自分で区切りをつけるようにするべきだ

✎ 1〜 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

50歳くらいまで真面目に会社勤めをしていれば、たいていの人が、ある程度の知識や経験を得ている。若いときのように、体力を使って学びながら仕事をするのは無理かもしれないが、その分、知恵を活用すればいい。

最近は若者が集まってつくったベンチャー企業に、知恵袋的にアドバイザーとして年上社員を1人か2人雇うような会社も増えている。単に勤続年数を稼ぐ立場を捨てれば、真に自分の能力を求められる場に巡り会うこともあろう。人脈を駆使し転職するのだ。ジョブホッピングするのである。

あるいは、人の知恵や力を借りながら、自分なりにアレンジした事業を起こすのもいい。今まで以上の仕事ができるかもしれない。

「2度おいしい人生」

そういうように自分で定年を決めて、「2度おいしい人生」を、活き活きと活動している人は既に多い。

退職金を資本金にして62歳で蓄熱材の会社を起業している人もいる。

52歳でユニークな実験教材の会社を起こして成功している人もいる。そのような人たちは、自分で定年を決め、充実した日々を送っている。

若い人と組んで仕事をしていく。同年代と操業するより、日々、新鮮で愉快で、ものごとに今まで以上に前向きに積極的に向かえる。人生に生き甲斐と夢を持って過ごしていけるようになる。

人間、生まれるのも偶然、死ぬのも偶然。「偶然と偶然の間が人生」。それほどまでにままならないものならば、その「生きている間」くらいは「必然」にしたいと思うもの。自分の意志を貫き、自分で決める過ごし方をしたい。生き方をしたい。

もちろん、必然も往々にして偶然の結果であるが、せめて人生の後半は、自分の意志で、自分の道を決める心がけはもち続けたい。

そうやって、少しでも納得のいく人生を過ごすべきだと思う。後戻りできない一本道の人生だ。後悔しない人生にしようではないか。

江口 克彦 一般財団法人東アジア情勢研究会理事長、台北駐日経済文化代表処顧問

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

えぐち かつひこ / Katsuhiko Eguchi

1940年名古屋市生まれ。愛知県立瑞陵高校、慶應義塾大学法学部政治学科卒。政治学士、経済博士(中央大学)。参議院議員、PHP総合研究所社長、松下電器産業株式会社理事、内閣官房道州制ビジョン懇談会座長など歴任。著書多数。故・松下幸之助氏の直弟子とも側近とも言われている。23年間、ほとんど毎日、毎晩、松下氏と語り合い、直接、指導を受けた松下幸之助思想の伝承者であり、継承者。松下氏の言葉を伝えるだけでなく、その心を伝える講演、著作は定評がある。現在も講演に執筆に精力的に活動。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事