「MacBook Pro」が埋め込んだ"独自色"の中身 プロセッサが高速化しただけではない

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Touch Barの操作も高速化する。2017年発売のiMac Proに搭載されたアップル設計の「T2チップ」が、2018年モデルのMacBook ProのTouch Barモデルにも内蔵された。

T2チップを内蔵した(写真:アップルの公式サイトより)

2016年以降のMacBook Proの上位モデルには、キーボード部分に有機ELタッチディスプレイのTouch Barを備え、これをコントロールするために「T1チップ」が搭載されてきた。T2チップはその後継に当たる。

Touch Barの制御に用いられる他、iMac Proのように、セキュリティを保った起動や、ディスクへの暗号化保存、FaceTime HDカメラの画質コントロール、オーディオ処理、SSDコントロールなどの役割を一手に担う。これにより、iPhoneやiPad、Apple Watchのように「Hey Siri」と呼びかけて音声アシスタントを活用することもできるようになった。

前述のように、インテルのプロセッサに処理性能の大部分を依存しているのが現在のMacであるが、自社開発のチップの組み込みによる機能向上も始まっており、Macの独自色を今後も発揮していくことになるのではないだろうか。

最大オプションでは税別73万1800円

現在、Apple Storeでは、刷新された第8世代Intel Core i5/i7を搭載するモデルの購入が可能となっており、オンラインストアでのオーダーは最短で7月20日〜24日となっている。

13インチのベースモデルは2.3GHzクアッドコアIntel Core i5プロセッサ、メモリ8GB、256GB SSDを搭載し、税別19万8800円。プロセッサを2.7GHzに高速化し、メモリを16GB、SSDストレージを2TBにカスタマイズした最上位モデルは税別40万7800円だ。

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また15インチのベースモデルは2.2GHz 6コアIntel Core i7プロセッサと16GBメモリ、Radeon Pro 555Xグラフィックス、256GB SSDストレージを備え、25万8800円。これを2.9GHz 6コアIntel Core i9プロセッサ、32GBメモリ、Radeon Pro 560Xグラフィックス、4TB SSDストレージの最大オプションにすると、税別73万1800円となる。

カスタマイズのなかで大きな金額を占めるのはSSDストレージで、13インチで搭載できる最大容量となる2TBのオプション料金は15万4000円、15インチの最大容量となる4TBは37万4000円だ。

繰り返しになるが、今回刷新されたのはTouch Bar付きの13インチと15インチのMacBook Proのみ。Touch BarなしのMacBook Proは引き続き、第7世代の2.3GHz デュアルコアIntel Core i5プロセッサと8GBメモリを搭載し、128GB SSD搭載モデルで税抜14万2800円となっている。

実機のレビューについては、次週、追ってお届けしたい。

松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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