「消しゴム」はどうやって字を消しているのか

意外と知らない、文房具の「すごい技術」

最近の消しゴムはプラスチックでできている。ゴムよりもよく消えるということで、急速にシェアを広げた。そこで、鉛筆の字を消すゴムやプラスチックは「字消し」と統一して呼ばれる。だが、「消しゴム」という名称のほうが通りはいい。

次の図に、プラスチック消しゴムの製法を示したが、完成品は一つひとつ紙ケースに収められる。消しゴムのプラスチックは接触すると再結合してしまうからだ。

プラスチック消しゴムの作り方(イラスト:小林哲也)

周知のように、インクで書かれた文字は、消しゴムでは消せない。インクの文字は紙の繊維に染み込んでいるからだ。これを消すには「砂消しゴム」が必要となる。ゴムに含まれる細かい砂で、染み込んだインクを紙から削ぎ落とすのだ。もっとも、最近では修正液や修正テープのほうが手軽で人気があるようだ。

近年、消しゴムにもさまざまな工夫が凝らされている。たとえば「カドケシ」と命名された消しゴムは、何度でも新しい「角」で字を消すことができ、細かいところを消すのにたいへん便利だ。また、「ブラック消しゴム」と呼ばれるものは、黒いプラスチックを利用し、ゴム部分の汚れが目立たずきれいに使える。また、消しくずが黒くて見やすいため、片づけも容易になっている。

消しゴムケースの角に切り込みがある理由(イラスト:小林哲也)

鉛筆に鉛(なまり)は含まれていない

消しゴムと切っては切れない“ベストな組み合わせ”を誇る「鉛筆」。この鉛筆は、見ての通り「鉛の筆」と書く。そのため、巷には「鉛筆の芯には鉛が含まれている」という迷信もあった。しかし、実は鉛筆に鉛は含まれていない。その代わり、漢字で書くと「鉛」とまぎらわしい「黒鉛(こくえん)」が入っている。この黒鉛と粘土から鉛筆の芯ができているのだ。

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