W杯ベスト8に占める「ナイキ」の比率は? 「アディダス」を逆転していた
「アディダスが欧州リーグや米国のプロリーグで優位に立っている一方、ナイキは、従来にはなかった米国の新しいスポーツ市場でシェアを獲得し、それがきっかけとなって株価とブランド力が向上するでしょう」と、米国オクラホマ州タルサにあるロングボウアセットマネジメント社のジェイク・ダラーハイド氏は述べている。
ドイツが予想外の敗退
各スポーツ ブランドは通常、ワールドカップ開催前にファンに大量に商品を販売するが、チームがフィールドで勝ち進むことによって、チームのエンブレムがついたチームカラーの商品に対する需要がさらに拡大する。特にチームの活躍が予想外だった場合はなおさらである。
ナイキは、2014年のブラジル大会で初めてアディダスよりも多くのチームにユニフォームを供給した。アディダスは2018年に巻き返しを図り、参加32チーム中12チームのスポンサーとなっている。その中には、優勝候補筆頭のドイツやスペインに加え、ホスト国のロシアが含まれている。
ナイキが2018年にユニフォームを供給しているのは10カ国である。
6月27日は、アディダスにとって今大会における悲惨な転換点となった。2014年優勝国のドイツが予想外の敗退となったのである。ドイツチームのスポンサーであるアディダスのシェアは翌シーズン2.7%ダウンする。
2014年、アディダスは約900万着のユニフォームを販売したがそのうちの3分の1をドイツが占めておいる (出展:ウェドブッシュのアナリスト、クリストファー・スヴェズィア氏が記載した最近の分析)。販売は、ドイツの大会優勝によって10%増加した。