日経平均は小幅続落、一時2万1500円台 中国株安の一服で後場は「買い戻し」も

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 7月3日、東京株式市場で日経平均は小幅に続落した。米中貿易戦争への懸念がくすぶる中、対ドルでの人民元安や中国株の下落を受けた売りが優勢となった。写真は東京証券取引所で2015年7月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 3日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅に続落した。米中貿易戦争への懸念がくすぶる中、対ドルでの人民元安や中国株の下落を受けた売りが優勢となった。下げ幅は一時200円を超え、2万1500円台後半まで弱含んだものの、後場に中国株が下げ止まる動きを見せると買い戻しが入った。

TOPIXも小幅に続落。セクター別では非鉄金属や海運、精密機器など景気敏感セクターが下落率上位にランクイン。石油関連や空運、保険が堅調だった。大型株で構成するTOPIXコア30<.TOPXC>は小幅高となった。

TOPIXがプラス圏で前引けを迎えたことで、日銀によるETF(上場投資信託)買いの思惑が後退した。「買いの主体が日銀だけの相場。短期のショート筋が前場に日銀によるETF買い出動の阻止に動いた」(国内証券トレーダー)との見方も出ている。

ランチタイムに先物売りが出て指数は軟化したが、ドル/円<JPY=>が追随する流れとはならなかった。後場は上海株の下げが一服したことが日本株の支えとなり、日経平均は急速に下げ幅を縮小。また日経平均ボラティリティー指数<.JNIV>は21ポイント近辺まで低下した。

フェアラインパートナーズの堀川秀樹代表は「日経平均ボラティリティー指数が上昇したといっても前日は23ポイント台。一方で米国のVIX指数<.VIX>は下がっている。2015年のチャイナ・ショックの頃は世界の市場に影響が波及したが、今回は米国株は崩れず踏ん張っている」と指摘。「日本株だけが妙に売られている印象がある。ボラティリティーの一段高もここから先は見込みにくい」と話す。

個別銘柄では青山商事<8219.T>とはるやまホールディングス<7416.T>が軟調。スタートトゥデイ<3092.T>は3日、プライベートブランド(PB)「ZOZO(ゾゾ)」で、ビジネススーツの販売を始めると発表した。採寸用ボディースーツで計測した体型データをもとに、顧客の体型に合わせて作り上げるという。青山商事とはるやまHDに対してはビジネススーツの販売減を懸念した売りが出た。

スタートトゥデイは反発。また同社が島精機製作所<6222.T>とのコラボレーション例を挙げ、最適な製造インフラを構築する方針を示したことを受け、島精機株が急騰した。

東証1部の騰落数は、値上がり486銘柄に対し、値下がりが1541銘柄、変わらずが69銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     21785.54 -26.39

寄り付き   21889.06

安値/高値  21574.56─21927.81

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1692.80-2.49

寄り付き     1701.20

安値/高値    1681.06─1703.02

 

東証出来高(万株) 148426

東証売買代金(億円) 25298.49

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