日本株の行方は「ダウ理論」が教えてくれる 6日の米国「対中制裁関税」で相場は荒れる?
個人投資家は含み損株を抱え、頭も抱えている
6月前半の相場は売り方(ヘッジファンド)が作った買い戻し相場だったが、筆者は後半相場も「売り方が作る」と予想した。結果的に日経平均株価は終値ベースで6月の中盤につけた2万2966円が最高で、5月末の2万2201円に対して6月末の2万2304円はわずか103円高となり、梅雨寒相場を含めてほぼ「行って来い」の状態だった。「当たり」「外れ」で言えば「外れ」だったということになる。
しかし、以下のようにも考えられる。米中貿易摩擦は改善の方向からはほど遠いままだ。しかも日本株に関しては連日40%を越す空売り比率が示すように売り方が攻勢をかけている。その中で、米国のトランプ政権の中国企業への資本規制という、さらに厳しい展開となった割には、予想外に下値も堅い相場だったのではないか。
「トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する」はダウ理論の基本中の基本である。当たり前だが、上げ続けている銘柄は「下げるまで上げ」、下げ続けている銘柄は「上げるまで下げ」る。今の相場の個別株の動きは、高いものがさらに高く、安いものは反転の兆しがなく、投資家は手元に安いもの(高いものはすでに売ってしまって手元に無く)を抱え、頭も抱えている。
ここは、このダウ理論でじっくり考えるところに差し掛かったと思う。そこで、日経CNBCで毎週放映している「平野憲一の投資道場」張りに、この局面での対処方法を考えて見たい。
まず、個別株で言えば、良いと思って買った企業なので、「もうだめだ!この企業には先がない」と思ったら速攻で手放すべきだ。しかし、企業に対する期待感があるうちは「辛抱」で良い。ここまでは明確である。問題は、この下げがいつまで続くかだが、これも答えは出ている。「明確な転換シグナルが発生するまで続く」である。
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