JR貨物が足を引っ張る「JR北海道」の経営 貨物輸送量を平準化し道内の物流適正化を
さらに、道内の主要な駅別発着貨物の状況を見ると、札幌ターミナル、函館貨物以外は発貨物が着貨物を上回っており、富良野、北見、帯広貨物などで特にギャップが大きくなっている。たとえば、帯広貨物でみると、発貨物40万8000トンに対して、着貨物は14万4000トンと3分の1程度にとどまっている。このため、少なくとも発貨物の3分の2以上が空コンテナとして帯広に運ばれていることになる。
コストに空コンテナ輸送の費用を織り込まずにきた
JR貨物としては数年前まで、慣行的に発地による貨物管理を行ってきたとのことであり、発地貨物のコストに、空コンテナ輸送の費用を織り込まずに料金設定をしてきたとみられる。したがって、片荷の度合いが大きい駅からの輸送は、採算的には赤字を余儀なくされているとみられる。こうしたなかで、北見からのタマネギ列車は、料金の値上げ、荷主側の保管や加工向け増量などにより、 3便を1便に減便し、旭川までは8割をトラックで代行輸送して、運行が継続されている。遅ればせながら、ピークカットや片荷解消に向けた取り組みが否応なく始まっていると言える。
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