女優が「間借りカレー店」を始めた意外な事情

ブームの裏側にはドラマがあった

「スパイス125」外観。営業は不定休なので、来店前にSPICE125のツイッターの確認を(撮影:今井康一)

嶋尾さんが間借りカレー店で得た利益は、主に女優業の“運転資金”に回しているという。

「私の女優業のギャラは決して高くないですし、衣装は自前のことが多く、交通費が出ないことも少なくありません。それと、たとえば日本舞踊を習うなど、女優として自分を磨くための出費もあります。だから続けるだけでも楽ではないんです」

もはや副業という感覚はない

それでも、なぜ女優を続けるのか。答えはシンプルだった。

女優を続けるのは「やっぱり好きだから」(撮影:今井康一)

「やっぱり好きだから、やりたいから、ですね」

とはいえカレー店の方も、もはや女優業を存続させるためのツールというだけの存在ではなくなっていると言う。

「カレーを収入の柱にしたいというのはもちろんありますし、店をやることで少しでも私のことを知ってもらいたいという思いもあります。でもそれ以上に、毎日のように来てくれる常連さんのために続けたい、というのがいちばんのモチベーションです。もはや副業という感覚はありませんね。私がもし有名になっても、時間が許すかぎりお店に立ちたいと思っています」

間借りカレー店は、フルタイム営業の店に比べれば、営業時間が限られている。言うなればレアなカレーであり、そのぶん表に見えていない部分も多い。だからこそ、その舞台裏には往々にして、ユニークなドラマが隠れているのかもしれない。

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナ後を生き抜く
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 日本野球の今そこにある危機
  • 日本と中国「英語教育格差」
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
銀行 地殻変動<br>先で待つ「不良債権地獄」の恐怖

コロナ危機を受け、銀行は政府の支援の下、積極的に「傘」を差し出し、融資をしています。しかし融資先には「危ない企業」も含まれ、下手をすれば不良債権によって屋台骨を揺るがしかねません。自ら大きく変わり始めた銀行の近未来を占います。