ブリヂストンが最高益でも喜べない事情 低価格帯に強い韓国・中国メーカーが席巻

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新興国で勝負に出る(写真は中国)

今2013年12月期の当期純利益は2350億円と過去最高を見込むブリヂストン。業績を押し上げているのは円安によるカサ上げ効果や原料となる天然ゴム価格の下落による影響が大きい。

販売面で見ると、成熟国市場の停滞から数量ベースで横ばい程度にとどまる。

ブリヂストンは2014年3月の稼働を目指してベトナムで建設中の乗用車タイヤ新工場について、当初予定の一日当たりの生産量を2万5000本から、17年に4万9000本に能力を引き上げることを決めた。

追加投資額は約416億円。これは東南アジア現地市場の低価格帯でも勝負できよう、コスト競争力をさらに高めることを狙ったものだ。

当面は新興国での生産拡大をベースに、低価格市場でも勝負できるコスト競争力の確保に努めていく見込み。ただ将来的には、新興国メーカーの買収や廉価ブランドの立ち上げなどに踏み出す可能性もありそうだ。

丸山 尚文 東洋経済 記者

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まるやま たかふみ / Takafumi Maruyama

個人向け株式投資雑誌『会社四季報プロ500』編集長。『週刊東洋経済』編集部、「東洋経済オンライン」編集長、通信、自動車業界担当などを経て現職

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