だからこそ、選考漏れを恐れてインターンシップに申し込まないというのは、非常にもったいない。たとえ選考に落ちても、次回のインターンシップの案内が届く、というケースもある。学業、アルバイトとのスケジュール調整がつけば、ぜひさまざまな企業のインターンシップに挑戦してほしい。
インターンシップは年間を通してどの時期でも実施されているが、月別の実施状況を見ると、夏の8月~9月と年明けの1月~2月が大きな山場になっている。
しかし、実施時期によって、インターンシップの内容は少し違う。8月~9月は学生の夏休み時期ということもあって、じっくり就業体験ができるものが多く開催されるが、秋冬は学業への影響や学生の参加しやすさも考慮して、どちらかと言うと短期が中心となる。
また、1月~2月に実施されるインターンシップは、採用広報の解禁直前ということもあって、就業体験というより業界研究や採用広報の色合いがどうしても強くなる傾向にある。いずれにせよ、「夏だけ行けばOK」とか、「冬に行けば間に合うだろう」と判断せずに、それぞれの時期に応じてプログラム内容やスケジュールを確認してコースを選んでほしい。
「インターンシップ優遇」は企業の約2割弱
インターンシップは、その仕事で求められる能力やスキルが理解できたり、仕事のやりがいや苦労が具体的にイメージできたり、職場の雰囲気がつかめたりと、非常に多くの成果が期待できる。
自己分析や仕事研究だけでなく、本選考に備えた準備という意味でも、メリットがたくさんある。たとえばエントリーシート作成や面接など実践的な経験ができること。さらに同じ業界、企業を志望するほかの学校の友人を、多く作ることもできる(その後の就活で貴重な情報源、仲間になる)。
確かに、採用には直結しないまでも、インターンシップ参加者の場合は、一次面接や筆記試験が免除されるというケースがあるのも事実だ。しかしその数は少数派であり、「マイナビ企業新卒採用予定調査」によると、なんらかの優遇策を実施しているのは、直近の数字で19.0%と、2割にも満たない。
さらに、仮に優遇されたからといって、その企業だけで活動を完結させるのは好ましくない。もっと自分に合う良い企業を見つけるチャンスを狭めてしまうからだ。
マイナビの学生モニター調査では、1人平均で約5社のインターンシップに参加している。選択肢を広げ、幅広い視野で企業研究をするためにも、学業とのスケジュール調整がつけば、できるだけ複数の業界・企業のインターンシップに参加することをすすめたい。
以上、インターンシップにまつわる誤解をまとめてみた。インターンシップは参加することに意義があるとはいえ、参加したらそれでOKというわけではない。「参加して何を学んだか?」「その経験をどう活かしていくのか?」をしっかり振り返り、将来の職業選択に活かしてもらいたい。
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