20代社員は地味な積み立て投資が向いている

投資を始めるならどんな方法がいいのか

特に、人間は価格が上がってくると、なるべく損をしたくない気持ちから「もう少し下がったら買おう」と考えがちです。そんなときに限って下がるどころかまだ上がり続け、「あのとき買っておけばよかった」ということになります。反対に、下がりだすと「もっと下がって安く買えるかもしれない」と考えることから「もう少し待とう」となります。

非常に安いときというのは、悪いニュースや情報が出てみんなが投げ売りして大幅に下がっているときであるとか、その成長性が世間にまだ認められていない状態のときであることが多いのです。そういうときにごく普通の人はなかなか買えるものではありません。ましてや大きな金額であればあるほど、慎重にならざるをえません。

時間を味方につけて、リスクを分散させる

したがって、難しいタイミングで購入するのではなく、少額で定時定額、機械的に買っていく「積み立て投資」という方法が少なくとも初心者にはいちばん効率的で現実的です。いちいち今が買い場か悩む必要がありませんし、定額で買っていけば、価格が高いときは少なくしか買わず、安いときには多く買えるので、多くの場合、買い付けコストが抑えられます。売るときは、価格を見て注文を出すわけですから、その平均買い付けコスト以上で売却すれば利益は出ます(本当に自信があるなら、もちろん個別の銘柄を買うという選択肢もあります)。

時間を分散することによるリスク低減効果が発揮されるには、価格が上下する波が何度も繰り返されるだけの期間、長く買い付けを継続する必要があります。その都度、タイミングよく売買を行うことは事実上とても困難です。その意味でも「手間がかからない」「思い悩むストレスがない」「天引きや自動引き落としで最初からなかったものとして日々の生活ができる」、少額での積み立て投資が現実的で効果的な方法です。

天引きでの「積み立て投資」というと、上場会社に勤務している人は「従業員持ち株会」がまずは頭に浮かぶと思います。奨励金もたとえば10%などと現状の金利情勢ではびっくりするほど高いケースもあります。ただし、これは会社が社員の皆さんに安定株主の一員になってもらうこと、株価を意識した仕事ぶりに期待しているからです。単なる資産形成支援ではありません。ですから、ご利用になる場合は前回お話ししたように、「集中投資」であるということをよくわきまえてほどほどに、というのが私からのアドバイスです。

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