加計問題、今度の「新文書」がヤバすぎるワケ 首相は理事長との面談を否定しきれるのか
愛媛県が5月21日午後、加計学園問題について新たな文書を公表した。参議院予算委員会理事会が与野党合意に基づく国政調査権行使による問い合わせに応じたもの。この文書のインパクトは極めて大きく、事態は底なし沼のような様相を呈し始めている。
愛媛県が提出した文書は2015年4月2日に東京に出張した同県地域政策課長と主幹の2名分の旅行命令簿と復命書、精算請求書のほか、面会者の名刺や発言メモ、そして同年2月と3月の愛媛県、今治市、加計学園関係者との会合に関するメモである。
2月25日に加計理事長と安倍首相が面談、との記録
これによれば、加計学園は安倍晋三首相と加計孝太郎理事長との面談を模索したが、安倍首相が多忙でかなわず、代わりに加藤勝信官房副長官(当時、現在は厚労相)と2月に面会したという。加藤氏は2月14日夕方に岡山の事務所で加計学園の渡邊良人事務局長と面会した事実を認めたものの、「安倍首相には報告していない」と答えている。
しかしながら加藤氏と渡邊事務局長が面会した後から、話は急展開したようだ。愛媛県が提出したメモによると、3月3日の会合で加計学園から2月25日に加計理事長が安倍首相と15分程度面談したことが愛媛県に報告され、国際水準の獣医学部新設を説明する加計理事長に安倍首相が「そういう新しい獣医学部の考えはいいね」とコメントしたと記されている。
要するにこれらのメモからは、安倍首相は2015年2月25日に加計理事長から獣医学部新設について陳情を受け、これに同意したと読むことができるのだ。
だが安倍首相は加計学園の獣医学部新設の意図について、「(加計学園が今治市の国家戦略特区の事業者に決定した)2017年1月20日の国家戦略特区諮問会議まで知らなかった」と繰り返し述べてきた。
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