加計問題、今度の「新文書」がヤバすぎるワケ 首相は理事長との面談を否定しきれるのか
新たな愛媛県文書が公表された翌日朝も、記者団に「獣医学部新設について加計氏から話されたことも、私から聞いたこともない」と強調。2月25日の面会については「官邸の記録を調べたが、(面会の有無は)確認できなかった」と否定した。
なお同日の定例会見で菅義偉官房長官は「(加計氏の)入邸記録は残っていない」と説明した。確かに当時の各紙の首相動静などでも、入邸記録に加計氏の名前はない。
本当に面談をしていないのか?
しかし記録がないからといって、加計氏が2015年2月25日に安倍首相と会っていないとの証明にはならない。官邸への来訪者は入口でチェックを受け、大手新聞社の番記者がその名前を記録する。名前が不明な場合は、官邸に聞いて把握する。
ただし必ずその名前が紙面に載るとは限らず、記者が「重要ではない訪問者」と判断する場合は略される。また大手通信社は深夜まで首相の動向をチェックするが、首相が帰宅してもう来客などがないと判断すると撤退する。すなわちすべての訪問を把握しているわけではないのだ。
例えば2013年5月5日の動静には、安倍首相は夕方から昭恵夫人や萩生田光一総裁特別補佐(当時)らと山梨県鳴沢村の別荘で過ごしたことが記されている。この時にBBQを楽しんだ写真が萩生田氏のブログにアップされ、安倍首相の隣には加計氏の姿も写っているが、この日の各紙の動静には加計氏の名前はなかった。
2月25日の安倍・加計面談については、新たな愛媛県文書で記載されているのは1カ所にとどまらない。
4月2日に愛媛県と今治市と加計学園が柳瀬唯夫首相秘書官(当時)と面談する前の打ち合わせ(別紙)でも、加計学園の渡邊事務局長が「安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村(博文)文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったことに対し、理事長から柳瀬秘書官にちゃんと説明していくように言われている」と述べたという記録がある。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら