相鉄「二俣川駅再開発」で得するのは誰なのか 「運転免許試験場の街」が大きく変わる
南口の再開発事業は、老朽化していた相鉄の商業施設「グリーングリーン」の建てかえや手狭な交通広場の拡幅、そして周辺の低利用地の高度利用を目的として2012年から始まった。「グリーングリーン」は2014年に閉店・解体の上、整地などを行い、住宅棟・交通広場棟・商業棟・業務棟・駐車場棟からなる複合施設「コプレ二俣川」が建設された。この商業棟部分が「ジョイナステラス1」だ。
「ジョイナステラス1」と「ジョイナステラス2」の間は渡り廊下で接続され、幕屋根により吹き抜けのようになっている。本来は接続した方が便利だが、駅舎増築と再開発でそれぞれに事業が異なるため、直接建物が接続できなかったそうだ。しかし、その点を逆にうまく利用し、開放感のある空間の演出ができているようにも思える。
ターゲットは周辺住民
気になる施設の中身だが、駅と直結する2階は一番力を入れたという食料品中心のフロアになっている。終電後まで営業するスーパー「そうてつローゼン」のほか、25もの食料品専門店が出店。3階は交通広場と直結したファッションのフロアとなっており、「coen」などの高感度なアパレルブランドも入居している。ほかには大きなテナントとして無印良品、ユニクロ、くまざわ書店が入る。
駅舎上部に作られた「ジョイナステラス2」は今秋の全面オープンを予定しており、今回は3・4階のみが開業した。3階には「スターバックスコーヒー」や100円ショップ「キャンドゥ」をメインにめがね・靴・フォーマルウェアの店舗のほか、イベントスペースも設置。4階には高価すぎない価格帯のレストランや喫茶店が入居した。子育て世代向けにキッズスペースがあることもポイントだ。
相鉄ビルマネジメントの担当者は「施設のコンセプトとしては、相鉄線沿線の拠点駅として地域社会の中核的役割を担うことだ。そのために周辺住民や二俣川駅利用者を中心にターゲットを設定し、ファミリー層、三世代家族・アクティブシニアなど幅広い客層に対応することにした。そして力を入れたのは食の強化だ。大きなスーパーを入れ、ケーキやパン屋を顔として食料品で迎え入れていきたい」と話す。
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