炎上する大学生がわかっていない、SNSの作法 「うっかり炎上」が就活で命取りになることも
大学生も昨今のバイトテロがテレビのワイドショーなどで面白おかしく取り上げられるのを目の当たりにして、バカはしちゃいけないと気づき注意するようになった。
しかし、今度はSNS上でどうやったら自分が「見栄え」するか、他人から「いいね!」をもらえる投稿になるか、といった体裁や表向きだけスマートにする学生が増えてきた。リアルな自分とネットの中の自分は別人格であり、他人が見たときに「すごい」「立派」と思われるように演じる者まで出てきた。
就活時期を迎えると、学生は不適切と思われる画像や投稿をさかのぼって削除したりする。会社の人事担当者も採用のプロであるため、そうした魂胆はお見通しではあるが、特に最終面接の前には、学生が使っていたSNSは見られる範囲でチェックし、外部のコンサルタントにSNSで接近させ学生の日常を調べさせるということも行っている。
こうした事実を踏まえると、学生にはソーシャルメディアガイドラインについて、入学の早い段階でオリエンテーションとかミニ授業で、ソーシャルメディアとの正しい付き合い方などを、レクチャーするのがいいかと思う。そして、「絶対にしてはいけないこと」「次にしてもいいが注意して使うように促すこと」など、内容別にレクチャーしていく必要があるだろう。
SNSにおける鉄則3つ
特に学生が守るべき点は以下の3つだ。
他人の著作権や肖像権、商標権、コンテンツの二次利用について、関係法令を順守すること
特定の個人や集団に対する侮辱、名誉毀損、差別的表現の禁止、特定の思想、信条、宗教、政治等に関する攻撃的、差別的、排他的表現を差し控えるなど
いったんネット上に出た情報は瞬時に伝達され、取り消すことができない性格のものであることを理解し、表現や記述には細心の注意と慎重な態度で臨むこと
まず、「第三者の権利の尊重と保護」というのは、ネット上に転がっている他者のコンテンツを無断で使用しない、ということである。よくありがちなのは、いい写真だと思って自分のブログに貼り付けたり、他者の執筆した文章を、引用の範囲を大きく超えて無断で利用したりといったことである。
ちなみに引用の範囲は、原文(自分が書いたオリジナル原稿)を主として、引用部分が従でなければならず、主従の関係が明確になっている必要がある。なお引用の際には「引用の文章」のようにかぎかっこで引用部分がわかりやすく明示されていなければならない。また(出典:〇〇)というふうに、引用した元の出典名(本なら『書名』、執筆者名など)を明示しておくことも必要になる。
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