iPhone「アルミボディ」が遂げる異形の進化

「環境にやさしいアルミニウム」とは?

アップルはiPhone(iPhone Xを除く)など主要製品の筐体にアルミニウムを用いている(筆者撮影)

「アルミニウムは電気の缶詰」ともいわれる。精錬の際に大量の電力を必要とするため間接的に温室効果ガスを排出するほか、精錬の際に炭素材料を使うことによる直接的に排出も大きい。現在の製法は、130年間にわたって保たれてきたが、その歴史が変わるかもしれない。

酸素を排出する新しい工程で製造されたアルミニウム。上面の「エリシス」は、かつてアルキャン買収で火花を散らしたアルコアとリオ・ティントによるジョイントベンチャー名だ(写真:アップル)

アルミニウム生産大手のアルコア・コーポレーションとリオ・ティント・アルミニウムは、ジョイントベンチャー「エリシス」を設立し、新しい伝導材料を用いる新たな工程を用いて、製造工程で二酸化炭素ではなく酸素を排出するアルミニウムの製法の拡大と商業化に取り組むことになった。

5月11日、アルコア、リオ・ティントの2社と、カナダ政府、ケベック州政府とともにこの新しいアルミニウム技術開発の取り組みを発表した。

1億4400万ドルを投資

このパートナーシップには意外なプレーヤーが加わっている。総額1億4400万ドルを投資するうちの1社であるアップルだ。同社のティム・クックCEOは、「地球にとって良い技術、何世代にもわたって地球を保護する事に役立ち技術を前進させる取り組みを進めている」とした上で、新しい伝導材料を用いるアルミ製造プロジェクトの一翼を担うことに「誇りを持っている」と述べている。

アップルとしてはこの新しい製法のアルミニウムを製品に生かそうとしているわけだが、今回の技術とパートナーの実現の背景とは何だろうか。

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