1位は明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)。理系の人気ランキングでは3年連続でトップとなっている。
食品メーカーは理系の人気が集まりやすい。BtoCの代表格として、学生になじみがあるだけでなく、リケ女(理系女子)の人気も高いからだ。さらに明治グループはお菓子や乳業だけでなく、Meiji Seika ファルマで医薬品も展開している。そうした幅広いビジネスモデルが学生の人気を集めている要因といえるだろう。
2位には住友林業が入った。昨年も3位で理系ランキングの上位の常連だ。林業が発祥で、木材・建材のほかに、住宅建設や販売も展開する。海外売上高比率も2割超と高い。建設業の区分に入るが、こちらも多様なビジネス展開が理系学生の人気の的になっているかもしれない。
3位は味の素、4位はロッテと、食品メーカーが続く。食品はそれ以外にも9位森永製菓、10位森永乳業、12位カゴメ、13位キユーピーと、上位にランクインしている。食品はトップ10に5社が入った格好である。ロッテが昨年の理系順位19位から4位にジャンプアップしているように、昨年から順位を上げているところが多い。食品人気がさらに高まっている印象だ。
トップ10のうち5社が食品業界
総合1位の全日本空輸(ANA)は、理系では5位となった。昨年の理系順位12位から順位をあげており、文系だけでなく理系にも人気が広がっている印象だ。エアラインでは7位の日本航空(JAL)も順位を上げている。
6位にはNTT系のシステム・インテグレーター(SI)であるNTTデータが入った。IT関連やシステム開発といった企業では、19位のSCSK、23位伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)などが上位に。14位の日立製作所は家電や重電のイメージが強いが、社会インフラや情報・通信システムでもトップクラスの企業で、さまざまな分野の学生が志望していると思われる。
昨年から大きく順位を上げたのは、玩具やゲーム、アミューズメント商品などを手掛ける、バンダイナムコホールディングス傘下の2社。8位のバンダイナムコエンターテインメントは昨年理系順位33位から、11位のバンダイは昨年同171位からそれぞれ大きく順位を上げた。それ以外でもエンターテインメント系は昨年より人気となっている。一方で、コンサルやシンクタンク系といった企業は、昨年ほどの人気にはなっていないのが現状だ。
2月21日の配信記事「理系採用数が多い企業トップ100ランキング」で、理系採用数428人ともっとも採用数が多かった本田技研工業(ホンダ)は、理系学生の就職人気ランキングでは53位、採用数が3番目だったデンソーは80位にランクインしている。
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