マックナゲットのソースが地味に人気なワケ 「期間限定ソース」はどのように生まれるのか

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今後の展開としては、商品のおいしさへのこだわりは変わらず続け、さまざまなキャンペーンと合わせて、消費者目線での提供に力を入れていくようだ。たとえば、2017年には「おいしさ向上宣言」をうたい、プレミアムローストコーヒーをリニューアルするなど、定番商品のおいしさを強化した。2018年には、「もっと、おいしさ向上宣言」を掲示。皮切りに、カフェラテをリニューアルした。

「2014年ワールドチャンピオンのバリスタ監修により、豆の種類、焙煎、エスプレッソの抽出、ミルクの温度、マシンの細かいセッティングまでこだわったカフェラテをご提供しています」(當山氏)

また、よりリッチで濃厚になったソフトクリームをサクサク食感のワッフルコーンで楽しめるスイーツ「ワッフルコーン」3種を新レギュラーメニューとして4月25日から販売している。

ビッグマック50周年を記念し、「ビッグマックBLT」490円(写真)と、「ビッグマックベーコン」450円も期間限定で販売(筆者撮影)

3月19日からは、午後5時以降、レギュラーメニューの定番バーガーに+100円でパティを倍にできるサービス「夜マック」を開始。2017年6月より一部地域で展開し、好評だったことから地域を全国へと拡大した。肉ブームによるハンバーガー需要拡大、グルメバーガー志向はもちろん、マクドナルドとしては、「夜はしっかりと食事をしたい」というニーズを意識しての展開のようだ。ファストフードの代名詞のようだったマクドナルドが、ディナーのジャンルに入ったのは目覚ましいことである。

消費者の信頼を取り戻すための体質改革

キャンペーンやイベント、期間限定商品などの話題づくりも、頻度が高くかつバリエーションが豊富だ。毎週のように新商品やキャンペーンの発表を行っており、アニメやアパレルブランドなど、さまざまな企業とのコラボも。5月9日からは、お客からの人気投票により、次のレギュラーメニューとなるバーガーを決定するキャンペーン「食べて投票!あなたが選ぶレギュラー争奪オーディション」など、参加型のイベントも加えて工夫を凝らしている。

一方で、全店売上高の最高値は2010年の5427億円だ。2017年が4901億円であるから、完全復活と言えるまでにはいまだ道のりがある。ただ日本では、ここ数年で食に対する考え方も、食の志向も大きく変わった。同社はそうした厳しい環境のなかで体質改革を行い、消費者の信頼を取り戻すことができてきたと言える。これを継続し、利益を上げ続けていけるかが今後の課題だ。

圓岡 志麻 フリーライター

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まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

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