33歳MBA会計士が手にした「人生第二章」

東京の会社員から、アジアのリーダーへ

目指すは、アジア進出の“経営参謀”

今年7月、デューク大学フュークアビジネススクールを卒業した大橋智宏さん(33)は、東京で、株式会社ベンチャーインクを設立した。

ベンチャーインクという社名は、Venture Incubator(ベンチャーインキュベーター)の略。「日本とアジアのベンチャー企業のインキュベーターでありたい」という強い思いを込めて、名付けたという。

ベンチャーインクは、通常の会計事務所と同じように、会計税務支援も行っているが、注力しているのは、日本の企業がアジアへ、アジアの企業が日本へ進出する際の経営全般にかかわる支援業務だ。

大橋智宏(おおはし・ともひろ)
1980年岐阜県生まれ。公認会計士。2003年一橋大学商学部卒業後、中央 青山監査法人(現・あらた監査法人)に入所。国内上場企業及び外資系企業の会計監査を担当し7年間勤務した後、退所し、独立。2011年7月、デューク大 学フュークアビジネススクール留学、2013年MBA(経営学修士)取得。2013年株式会社ベンチャーインク設立。現在、同社代表取締役社長

インキュベーターといえば、オフィスや会議室など、ハード面を提供する事業者が多いが、「MBA会計士」として大橋さんが目指すのは、ソフト面の支援。財務、会計など、経営管理面での支援だ。大橋さんは熱く語る。

「この事務所を拠点に、まず始めているのが、日本の中小企業のグローバル化支援です。海外、特にアジア進出のエキスパートとして、『中小企業の経営参謀』になることを目指しています。これまで会計事務所の海外進出支援業務といえば、会計に特化したアウトソース業務に限られていました。それだけではなく、経営管理の助言をしたりするインキュベーターとして、総合的な支援を行っていきたいと思っています」

アジアにこだわったのには理由がある。

大橋さんは、大学時代にバックパックでタイを旅行したのを機に、すっかりアジアの人たちのエネルギーに魅せられてしまった。しかも、言葉は違っても、日本人と文化的に共有できる部分が多い。

彼らと一緒にビジネスをしたら、きっと欧米の人とは違ったシナジーが生み出せる……。そう感じた。

会計の見方を変えた授業

デューク留学前、あらた監査法人で公認会計士として活躍していた大橋さんがMBA留学を志したのは、「会計士からグローバルビジネスを担うリーダーへ成長したい」と思ったのがきっかけだ。

次ページインドで見つけた、自分の立ち位置
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナ後を生き抜く
  • 財新
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • コロナショック、企業の針路
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
文具業界を揺るがす動乱<br>「コクヨvs.プラス」の全真相

昨年末のぺんてる株をめぐる文具2強によるプロキシーファイト(委任状争奪戦)。両社のバトルには、8月に設立したプラスの卸子会社が2年前の計画で一度頓挫していたことにも伏線が。縮小する文具業界再編をめぐる壮絶な主導権争いに迫ります。