内容としては、米国企業の基本的な情報から、業績の実績と予想、各種の財務指標なども掲載している。これらの企業データは、世界の機関投資家や運用会社に金融・投資情報を発信するS&Pグローバルマーケットインテリジェンスから提供を受けているほか、各社・各機関の公表資料等から編集部が作成している。また株価データは、世界的な金融情報サービス会社であるインタラクティブ・データから提供を受けている。
こうした米国企業の情報を1つに集約したハンドブックはおそらく日本でもほかに例がなく、米国株にはじめて投資をしようと考えている方にも、経験豊富なベテラン投資家の方にも、米国株投資の際のバイブルとして活用いただけるものと自負している。
これらの豊富な情報をよりよく活用していただくための参考として、本稿を皮切りに、『米国会社四季報』収録データから、いくつかのテーマで、ランキングの形式を用いて米国企業の姿をご紹介していくことにする。今回、その第1弾として「従業員数」を取り上げる。上位企業の雇用規模は、日本とは文字どおりケタ違いだ。
トップは230万人の従業員を擁するウォルマート
堅調な雇用情勢の下、米国企業はどれくらいの従業員を雇っているのか。『米国会社四季報』のデータを基に、多いほうから100社のランキングを作成した。
1位はウォルマートで、230万人と2位以下を大きく引き離して断トツだ。ちなみに、本稿で紹介するデータには、いわゆる正社員だけではなく、パートタイマーなども含まれている。
ウォルマートは世界最大の小売チェーンで、同社のHPによると、米国では主力のスーパーマーケットとディスカウントストア、「Walmart Neighborhood Markets」を掲げる小型店舗の3チャネル合わせて4662店舗を展開している。同社のビジネスは1960~70年代に「Every Day Low Price」をベースとする徹底したローコスト経営で成長してきた。 また、米国本国のほか、カナダや中南米、英国、アフリカ、中国、インドなどグローバル展開しており、日本では傘下の西友を通じて事業を行っている。
年々拡大を続けるネット販売に関しては、アマゾンに押され苦戦していたが、2016年10月にネット通販大手のジェット・ドット・コムを買収し攻勢に転じ、2017年8月にはグーグルと、2018年1月には楽天と相次いで提携し、アマゾン追撃体制を構築している。
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