eスポーツ上位選手がプロを目指さない理由 スマブラプレーヤー「あばだんご」氏を直撃

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――賞金ではなくスポンサー契約することでプロになるというのは考えないのでしょうか?

河村:僕個人としてはスポンサーがついてもらえればうれしいです。ただ、ついたらついたでいろいろ縛りも出てきてしまいます。ほかのeスポーツでスポンサー契約している人もいますが、たとえば動画配信サービスとかがスポンサーになっていますよね。

でも、ほかの配信サービスを見てくれている人たちに、スポンサーの配信サービスに移ってもらうのは難しいわけです。僕自身も配信をしていますが、それをほかの配信サービスに切り替えますっていうのは、簡単にいかないことだと思います。

個人契約でなく、チームで複数のスポンサーと契約し、そのチームの一員となるのはありかもしれません。2016年には僕自身が北米のプロeスポーツ団体「Luminosity Gaming」と契約していました。

インタビューを終えて

eスポーツをメジャー化することを目標に掲げている人にとってみれば、高額賞金も、オリンピックのようなスポーツ大会への参戦も目標となるわけです。しかし、ゲームファン同士がコミュニティを形成して、大会を開いていた人たちにとっては、必ずしもプロ化や巨大スポーツイベントへの参戦は目標となっていないことがわかりました。

よくよく考えてみたら、学生時代の部活や趣味で始めるスポーツも、すべての人がプロになりたいわけではないのですから、eスポーツでも同じことが言えるわけです。現状のeスポーツは多少急ぎすぎている感もあるので、ほかの人と一緒にプレーすること自体を楽しみにした大会運営にも目を向けていくべきなのでしょう。

岡安 学 デジタルライター

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おかやす まなぶ / Manabu Okayasu

eスポーツを精力的に取材するフリーライター。ゲーム情報誌編集部を経て、フリーランスに。さまざまなゲーム誌に寄稿しながら、攻略本の執筆も行い、関わった書籍数は50冊以上。現在は、ウェブや雑誌、ムックなどで活動中。近著に『みんなが知りたかった最新eスポーツの教科書』(秀和システム刊)、『INGRESSを一生遊ぶ!』(宝島社刊)。@digiyas

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