東大卒「ときど」選手が語るプロゲーマー人生 eスポーツを舞台に海外でも活躍
毎朝、練習前のジムで集中モードに
――プロゲーマーの普段の1日を教えてください。毎日、最低でも8時間は練習すると聞きましたが……。
それぐらいの時間をゲームに毎日割いていますが、実際にプレーする正味時間は半分ぐらい。休憩もするし、今はむしろ最新の情報を整理したり、議論し合ったりする時間を大事にしているんです。もちろん、実践練習は大事ですが、それは誰もがやること。自分はそればっかりじゃなくて、ほかの部分も磨こうと心掛けています。
毎朝、練習前に必ずスポーツジムで体を動かします。筋トレをしたり走ったり、体幹を鍛えたりと日によって内容は違いますが、交感神経をバーンって上げてから、呼吸を整えたりして副交感神経を優位にすると、集中モードに入りやすくなるらしいんです。実際に試してみたら、気持ちが集中できて、大会中のパフォーマンスも上がった。練習の質を上げるためにも毎朝のジム通いは欠かせません。
――ときど選手は米国のプロeスポーツチーム「Echo Fox」に所属していますが、そこからの給料だけでも生活は成り立ちますか。
詳細な契約内容は言えませんが、食べていけるだけの額はもらっています。あとはやはり大会の賞金。僕の場合、出場する大会は年間で15ぐらい。海外では500万円とか、それ以上の優勝賞金が出る大会が複数あります。その賞金を全額もらえるか、チームと分配するかはめいめいの契約内容によって違うと思いますが……。
――ときど選手のように、ゲームだけで生計を立てている選手は日本にどれくらいいるのでしょうか。
『ストリートファイター』でいったら、10人いるかいないか。以前よりは増えましたが、たぶんまだそれくらいだと思います。