ついにアーロンチェアを超える椅子が誕生? 米スチールケースが"スマホ時代"の高級チェアを発売へ

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右がジェイソン・ヘレディア副社長

それではジェスチャーはアーロンチェアの牙城を崩すことができるだろうか。残念ながら、そう簡単ではなさそうだ。

アーロンチェアは体型に応じて各種サイズをラインナップしている。世界的に大量販売しているからこそできる芸当であり、ジェスチャーの場合、発売当初は標準サイズしかない。

またアーロンチェアの大きな特徴といえるのが、座面も背面もメッシュ地を使用していること。そのため、長時間座っていても蒸れない。汚れにも強い。

しかし、ジェスチャーの場合にはメッシュ地ではなく、中にクッションが入っている。クッションをくるむファブリックには通気性のいいクロスチェックのものを用意しているが、当然、メッシュ地よりは蒸れる。

サイズはコンパクト

見た目だけで特別な椅子としてのオーラが漂っているアーロンチェアと比べると、ジェスチャーは「普通のオフィスチェア」とそれほど変わらない外観だ。この価格帯の椅子を購入する層には見栄っ張りが多いはずであり、そこも"欠点"といえるかもしれない。

機能重視の設計でアーロンチェアのような尖がったオーラは感じられない

が、裏を返すとオフィスに調和しやすいさという点が長所だろう。サイズもコンパクトで、ジェスチャーの横幅は52センチメートルだ(アーロンチェアの場合は小型モデルでも63センチ)。日本の狭いオフィス事情にはフィットしやすそうだ。

「他の椅子との違いを実感してもらうためには実際に座って体験してもらうのが一番だと考えている。販売代理店(内田洋行、くろがね工作所、ワークプレイスソリューションズ)などを通じて、試座会を行っていきたい」とヘレディア氏は意気込む。「すでに多くの人に座ってもらっているが、評判は非常にいい。引き合いも多い」(ヘレディア氏)。

果たして、「ジェスチャー」は、多くのIT企業のエンジニアがあこがれるようなブランドのひとつになれるだろうか。

(撮影:今井康一)
 

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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