新入社員が知るべき給与明細「4つの秘密」 貯金したい人は「額面」と「手取り」の差を知れ

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4つの保険料とは、以下のとおりです。

1.健康保険料

2.厚生年金保険料

3.介護保険料(40歳以上)

4.雇用保険料(一般的には失業保険料)

私たちの最大の保険会社は「国」である

保険というと、生命保険や自動車保険といった民間の保険会社のことしか頭に浮かばないかもしれませんが、実は最大の保険会社は“国”だと言ってもいいのです。そもそも「保険」というのは保険料を負担することによって、何かあったときに経済的な負担が少なくなるようにしておくものです。これらの社会保険はいずれも国の制度で、病気になったとき、失業したとき、年をとって働けなくなったときなどの場合に助けてくれる仕組みになっているのです。

さらに、国の保険の良いところは自分が負担する保険料に比べて受けるメリットが大きいことです。なぜならその保険料はみなさん社員だけでなく、会社も同等またはそれ以上の金額を毎月支払ってくれているからです。したがって、いろいろな意味で民間の保険よりも有利にできているものが多いのです。したがって、まずはこうした国の制度を十分知ったうえでさらに足らない分があれば、自分で別途保険に入ればいいということになります。

少し順番が前後しますが、40歳以上で負担する3の介護保険料を除いた、3つをご説明します。まず1の健康保険は在職中であればかかった医療費の3割が自己負担ですが、残りの7割はこの保険制度から出ます。それに健康保険制度には「高額療養費制度」という仕組みがあり、いくら高額の治療費がかかっていても自分で負担する上限が決まっています。ざっくり言えば、年収350万円なら最高でも月額6万円程度でいいのです。だとすれば、それほどたくさん民間の医療保険に加入する必要はないでしょう。

また、4の雇用保険というのは一般的に失業保険と言われているもので、失業したときに受け取れる給付の他、キャリア形成支援として資格取得などの費用の一部を補助する教育訓練給付金という仕組みもあります。

さらに保険料が全額会社負担なので「給与明細」には出てきませんが 労災保険にも入社と同時に入りますので、業務中や通勤途上の災害による病気、ケガ、障害、死亡といった困ったことが起きたときにはおカネが支払われます。

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