無印良品が放つ「食のテーマパーク」の全貌 鮮魚から総菜まで、世界最大店が大阪に開業

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野菜売り場の近くでは、レトルトカレーの実演販売も行われていた(記者撮影)

中央のガラス張りのキッチンの横には48席分のフードコートが用意され、手作りのヨーグルトやベビーカステラ、カレー、海鮮丼をその場で食べることもできる。総菜売り場では、注文に応じてコロッケやメンチカツを揚げてくれるほか、無印良品オリジナルのレトルトカレーと肉や野菜を組み合わせて調理したものを試食できる、実演コーナーまである。

こだわりの品ぞろえや空間演出とともに、便利なサービスも打ち出し、一般的なスーパーとの差別化を図る。売り場の随所に設けているのが対面式カウンター。店舗スタッフが客の要望に応じて、購入した野菜をカットしたり、好みの魚を刺身用などにさばいたりするほか、素材の特徴やおいしい調理法も伝授できる工夫を凝らした。

日常使いを狙った食品強化

「対話を重視して、頼りになるまちの八百屋さんや魚屋さん、お肉屋さんとなり、失われつつある(生産・販売者と)お客様とのつながりを再現したい」(同店の谷覚・食品担当部長)

店内のベーカリーでは国産小麦や米粉を使ったこだわりのパンも販売する(記者撮影)

現在、無印良品を展開する良品計画の単体売上高に占める食品の構成比は7~8%。これまで生活雑貨を主力としてきた同社が、食をメインとする店舗を開業したのはなぜか。

狙いの1つは、客の来店頻度を高めること。無印良品の顧客層は30~40代の女性が中心だが、同店の松枝展弘コミュニティマネージャーによると、「月に1~2回ご利用いただくことが多い」。日によって品ぞろえが変わる生鮮食品を取り入れることで、週2~3回は訪れるような日常使いの場としてもらい、食品以外の商品の売り上げ増にもつなげる構えだ。

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