無印、銀座の新旗艦店とホテルに秘めた野望 ファンの聖地「有楽町店」は18年に契約満了も
「有楽町は無印良品の聖地だ」――。良品計画の松﨑曉社長はそう語る。
同社は7月5日、2019年春に銀座で「無印良品」の世界旗艦店と、日本初となる「MUJI HOTEL(仮称)」を開業すると発表した。
日本初の無印ホテルも
今回、良品計画がテナントとして入居するのは、読売新聞東京本社と三井不動産が銀座3丁目で建設中の「マロニエ×並木 読売銀座プロジェクト」。元は東京電力の銀座支社だった場所を2013年に読売新聞グループが買収。2017年6月から新規ビルの建築に着工している。
このビルは地上10階、地下3階建て。良品計画はテナントとしてすべてを借り上げる。地下1階から地上6階の一部という7フロアに無印良品を出店、6階から10階の5フロアが日本初のホテルとなり、地下2~3階は駐車場とする計画だ。
7フロアに展開する無印良品は、店舗面積が約1000坪以上と世界最大となる見通し。ほかにも有楽町店で運営する「Café & Meal MUJI」を進化させたレストラン「MUJI Diner」(ムジダイナー)を上海に続き、導入する計画も立てる。
良品計画は現在、27カ国・地域に800店舗超を展開する。その中でも、7000点の商品を扱う大型店を「世界旗艦店」と位置づけている。こうした店舗は有楽町、中国の成都と上海の3店舗に過ぎない。
特に「無印良品 有楽町店」は訪日観光客にも人気があり、売り上げと店舗面積(955坪)で世界最大の規模を誇る。
さらに大きな旗艦店を出店するのは、有楽町店が退店を迫られる可能性があるからだ。
有楽町店は2001年に開業、2015年には1階~3階部分をすべてリニューアルし、住空間やカフェを充実させた店舗だ。この土地は東京都の所有地で、旧丸の内庁舎だった場所だ。
その後、東京宝塚が仮設劇場として使ったこともあったが、改装されて現在の「有楽町インフォス」という商業施設に生まれ変わった。現在は東京五輪を見据え、再開発の計画が浮上している。
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