外国人が熱狂する「田舎では普通の光景」7選 「当たり前のもの」こそ観光資源になる

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その⑤「なぜ、ここまでキレイなのか…」ゴミのない町

家の前をほうきで掃き、千本格子にかけられたクモの巣を取る主婦の姿は、飛騨古川の朝の日常風景である。それもあって、町はいつも清潔に保たれている。日本人にとっては特に珍しい慣行ではないだろうが、これが外国人旅行者の気を引くらしい。世界中のゲストと相対している私たちのガイドは、「なぜ、あなたの町にはゴミが落ちていないのか!?」と問いかけられることが多いと言う。

数年前に訪れたパリの町は、中世から残された町並みや景観には圧倒されたが、足元を見ると犬のフンがそこここに落ちており、目線を時々下に落とさないと踏んづけかねない。かつて、犬のオシッコで街灯が腐食して倒れたこともあるとかないとか。わが町では、散歩中の犬がしゃがみ込もうと構えた瞬間、落とされるブツを袋に入れるのはもちろんのこと、アンモニアを薄めるためか、用を足した場所に持参したペットボトルで水をかける風景も珍しくはない。

住民との触れ合い

その⑥「何故、この町の子どもたちはこれほどフレンドリーなのか!?」 あいさつをする小学生たち

朝の飛騨古川の風景は、古い町並みに暮らす飛騨びとの営みを感じられるすてきなひとときである。これは、私たちのような移住者にはもちろん、外国人にとってはなおさらのようだ。

「オハヨウゴザイマス」「ハ、ハロー……」とはにかみながらあいさつするランドセル姿の子ども、昼休み時に教室からツアーグループに手を振ってくれる中学生や担任教師など、フレンドリーな住民への驚きと喜びは尽きない。

ランドセル姿の小学生も人気キャラとなっている。38カ国以上旅をした私自身の経験をひもといても、ランドセルを背負って登校する子どもの姿は日本以外で見たことがないし、制服を着て学ぶアフリカの子どもたちの姿は私にとっては意外で、10年以上経った今でも記憶に残る思い出となっている。

冷やしたトマトを持たせてくれる「温かさ」に、外国人は感激する(写真:SATOYAMA EXPERIENCE)

「トマト持っていって!」と袋に詰めてくれる方、キュウリを切って私たちを待ってくれている方などの存在はもちろん、横断歩道でツアーグループが渡り切る間ずっと待ってくれているドライバーにさえも驚きの声があがる。

そこに住む人との触れ合いは、都市部に比べてこぢんまりした地方部のコミュニティのほうが見えやすく、その価値を求めて外国人が飛騨エリアを訪れてきている側面もあるように感じられる。

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