「低すぎる最低賃金」が日本の諸悪の根源だ

2020年の適切な最低賃金は1313円

直近の各国の購買力調整済み最低賃金を見ると、日本の最低賃金は、日本と同じように生産性が低いスペインとほとんど変わらず、それ以外の欧州各国を大幅に下回る水準です。

さらに衝撃的なことに、日本の最低賃金は、なんと韓国よりも低いのです(2018年1月より)。この最低賃金の低さがデフレの一因であり、格差社会の最大の原因でもありますし、イノベーションがなかなか起きない最大の要因でもあります。

最低賃金と生産性には強い相関がある

生産性向上の重要性を論じるにあたってなぜ最低賃金か、と不思議に思うかもしれませんが、実際、最低賃金とその国の生産性の間の相関係数は84.4%と非常に高く、最低賃金が高い国ほど生産性が高いことが、世界中のさまざまな研究機関から発表されています。日本は、この関係を真剣に検討する必要があります。

しかし、最低賃金と生産性はただ高い、低いという議論をする価値があるとは思えません。私が強調したいのは、人材の質と最低賃金と生産性の関係です。

先進国の場合、労働者の質と生産性の間に82.3%という極めて強い相関関係があります。スペインやイタリアなど、生産性の低い国を分析すると、やはり人材のレベルが低いことが低い生産性の主因であることがわかります。先ほど説明したとおり、最低賃金と生産性にも強い相関があるので、当然、労働者の質と最低賃金の間には強い相関があってしかるべきです。

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