中国共産党のウイグル人大量収監が始まった 著名ウイグル人学者が突然自宅から消えた

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古都カシュガルでも公安当局の取り締まりは強まる一方(写真:REUTERS/Thomas Peter)
著名ウイグル人学者が突然自宅から消えた――中国共産党が新疆各地でウイグル人を強制収容所に収監している。

ウイグル人の10人に1人は拘束されているとの説も…

著名なウイグル人イスラーム学者で、『クルアーン』のウイグル語訳者として名を知られる82歳のムハンマド・サリヒ師が17年12月中旬、中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチの自宅から突然何者かに連行された。サリヒ師は中国共産党の強制収容施設に収監され、約40日後の2018年1月24日に死亡した。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら

サリヒ師は1936年、南新疆のアトシュ市に生まれ、長く中国政府のシンクタンクである中国社会科学院に所属。1987年からは新疆イスラーム学院の学長も務めた。『ウイグル語・アラビア語大辞典』をはじめ多くの著作もある。イスラーム学の大家として、新疆ムスリム社会で崇敬されていたため、その知らせはテュルク系ムスリムに深い悲しみと衝撃をもたらした。

突然拘束され死亡したサリヒ師 (©RFA)

サリヒ師と共に作家の娘と娘婿、さらに2人の孫も連行されたが、一家が今どこに収容されているのか依然不明だ。この事件に憤慨した国外のウイグル人諸団体は、直後に各国の中国大使館に対して抗議デモを行った。かくも高齢な老学者がなぜ、「思想改造のための強制収容施設」に収監されたのか。

新疆ウイグル自治区では今、中国の主体民族である漢人以外の人々が、社会的地位も収入も一切関係なく、何の罪もなくして強制収容施設に収監されているとの報告が数多く寄せられている。ターゲットの大部分がウイグル人だ。

ウイグル人の10人に1人は拘束されているとの説もあるほど、多数の人々が「行方不明」になっている。アメリカの短波ラジオ放送「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」によれば、総人口約360万人のうち90%をウイグル人が占める南部カシュガル地区で、ウイグル人口の約4%に当たる約12万人が拘束されているという。

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