独立コンサルタントの「新しい働き方」とは? みらいワークス社長にロングインタビュー

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岡本:一時はエンジニアの派遣や、SIerのような仕事も受けていましたが、どれもレッドオーシャンでした。そこで他のビジネスモデルを全部捨てて、他社がやっていない、我々が一番得意なプロフェッショナル人材へのコンサルティング・プロジェクトの提供に特化し、単一モデルで勝負しようと考えたんです。そこからは、一気にIPOできる規模まで成長しました。

朝倉:プロフェッショナルの方にとっての御社の価値は、仕事を取ってくれることにあると思うのですが、その他に御社のプラットフォーム上で働くことの恩恵というのは、あるのですか?

岡本:そこが今、我々がチャレンジしているところです。1つはコミュニティづくりで、毎月、独立プロの方、20~30人に来ていただいて、横のつながりを作るためのイベントを開催しています。独立してしまうと、ネットワークづくりに苦労するのですが、積極的にネットワークづくりをする方には営業目的の方も多いので、独立した人にとって良いネットワークって無いなと思いまして。

朝倉:なかなか、良いつながりに巡り合うことはないですよね。

岡本:我々のモデルだと、それなりのビジネス経験を持っている方や起業をされてきた方ばかりですので、そこで仲間づくりや、情報交換をしていただいたり、毎回ゲストスピーカーの方を招いて、お話をしていただいたりもしています。

それ以外には、税理士の方を紹介したり、記帳代行のアライアンス先を紹介したり、そういった仕組みは作っているのですが、そこは、まだまだこれからだなというところですね。

プロフェッショナル人材が挑戦できるエコシステム

朝倉:最後に今後、事業を拡大するうえでの構想をお聞かせいただけますか?

岡本:現状のコンサルティング領域の業務委託というマーケットだけで見ると、限界があると思っています。コンサルの市場規模というと、日本では6000億~7000億といった規模ですので、その2割がフリーランスのプロフェッショナル人材になったとしても、1000億円を超える程度です。

しかし、これをフリーランサー全体に広げて考えてみると、状況が変わります。経産省の発表では、今、日本には、1000万人以上のフリーランサーがいると言われています。日本の全労働者の中での800万円以上稼いでいる人が9%と言われていますが、仮にフリーランスの中で年間800万円以上の収入を得ている人を9%と見積もると、だいたい100万人くらいの方がいる計算になります。

これくらいの方々を対象にサービスを提供すると考えると、十分大きなマーケット規模があります。そこで業務委託に留まらず、再就職や、起業の支援など、ライフステージに合わせた彼らのサポートを全て提供していくような構想を考えています。

我々は、これを「プロフェッショナル人材が挑戦できるエコシステムを作ろう」という言い方をしています。

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