はとバスガイドが持つ「秘密のバッグ」の正体 「二十歳のバスガール」の悩みや苦労は?

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これがバッグの中身。左下にあるのが連絡先を書き入れる紙、右下がはとバスシール(撮影:尾形文繁)

「会社から支給されているものとして、ひとつは笛があります。あまり使うことはないんですけど、ガヤガヤしている人混みの中など声が通りにくいところで使います。お腹を使った吹き方も初期研修で習うんですよ」

次いで出てきたのはバスの連絡先を書き入れる小さな紙。各バスにひも付いている携帯電話の番号などを記入、参加客全員に手渡すものだ。その携帯電話はツアー中ガイドさんが持ち歩き、はぐれたときなどの緊急連絡やルート変更などの対応を本部と相談する際に用いるのだとか。

また、似たようなものでは「はとバスシール」も欠かせないアイテムのひとつ。

「たとえば浅草から水上バスに乗るときに、うちのお客様だとチケットを買う必要はないんですけど、先方は誰がはとバスのお客様なのかがわからない。だから、その目印としてお配りして見えるところに貼っていただきます。人混みが多いコースのときも、遠くからでもお客様だとわかるように貼ってもらうこともありますね」

靴磨きも必需品

ガイドになった際に「証し」として配られるというプレートを持つ鈴木望さん(撮影:尾形文繁)

このほか、当日のルートを書いた指示書やバスガイド自身の名前が刻まれたプレートもバッグの中に。このプレートはガイドになった時にその証しとして全員に配られるものだとか。

そして続けて出てきたのが、ばんそうこうに靴磨き、歯ブラシなどの“身だしなみ”用品の数々。これは各バスガイドで用意しているアイテムだというが、実際にはほとんどのガイドに共通する“必需品”だ。

「ばんそうこうはお客様がケガをされたときに。転んだり木の枝ですりむいちゃったりという場合にお渡しします。また、ガイドはどんなところもパンプスで歩くので、明治神宮のような砂利道を歩くとどうしても砂ぼこりで汚れちゃう。スキを見て靴磨きでキレイにしているんです。歯ブラシは昼食の後には必ず。お客様と接する仕事ですから、エチケットというか基本マナーですよね」

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