リニア新幹線「2027年開業」が難しすぎる理由 開業遅れると全国のプロジェクトが大混乱?

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開通が遅れた最大の理由は、やはり土被りだった。土被りが深いほど、事前のボーリング調査でも地中の状態が正確に把握できないほか、堆積する土や岩の圧力(地圧)が増し、掘削機やトンネルの外周を固めるコンクリートを圧迫する。土被りが最大1000mにも達した飛騨トンネルでは、掘削中に地下水の噴出が相次いだほか、機械が地圧に押されて動かなくなってしまった。やむなく機械をその場で解体し、ダイナマイトで地盤を地道に爆破する手法へと変更した経緯がある。

南アルプストンネルの工事では初めからダイナマイトによる爆破の手法を採るが、地下水が噴出したり、コンクリートが地圧に負けてヒビが入ったりするリスクは残る。2026年までという長い工期設定に見えるが、悠長に構えていられる余裕はない。

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