リニアと新幹線を結ぶ?「相模線」の可能性

実はJR東日本発足後の乗車人員増加率1位!

相模線を走る4両編成の205系電車(写真: スポッティー / PIXTA)

ある平日の午後、筆者は東日本旅客鉄道(JR東日本)相模線の寒川駅(神奈川県高座郡寒川町)に降り立ち、南口から線路に沿って歩きはじめた。目指すのは、1984年3月31日まで寒川駅-西寒川駅間1.5キロメートルを結んでいた通称「西寒川支線」の跡である。

本線との分岐点から西南方向へ廃線跡が続く。遊歩道をしばらく歩くと、線路が残されている光景が視界に入ってくる。廃止後の1984年6月23日にオープンした「一之宮公園」である。残された線路には今にも列車がやって来そうな雰囲気が残されているが、親子連れが線路で遊び、枕木の上では猫たちが寛いでいた。

支線は廃止されたものの…

公園を出てさらに歩くと、今度は「八角広場」と呼ばれる広場にたどり着いた。ここにも線路が枕木や砂利とともに一部残されており、終点部分に「旧国鉄西寒川駅 相模海軍工廠跡」との文字が刻まれた石碑が置かれている。鉄道は廃止になったが、広場横には神奈川中央交通(神奈中)の「八角広場前」停留所があり、寒川駅南口行きおよび茅ヶ崎駅行きのバス「茅53系統」が停車する。茅53系統は毎時片道当たり1~3本程度(ピーク時は4本)の本数があり、1日4本しかなかった「西寒川支線」よりも格段に多い。

茅53系統は「国鉄の西寒川支線の廃線に伴い、1984年4月に茅ヶ崎駅発着の寒川工業団地線を笠谷入口付近(寒川町一之宮3丁目)まで延伸したが、2004年1月に寒川駅南口にさらに延伸した系統」(神奈中総務課広報係)であるという。つまり、旧西寒川駅周辺と茅ヶ崎駅の間のアクセスを担う、事実上の西寒川支線代替バスだ。「八角広場前」から「茅53系統」に乗車すると、10分も経たずに寒川駅南口に到着した。

相模線は茅ヶ崎駅-橋本駅間33.3キロメートルを結ぶJR東日本の幹線で、全線単線の電化路線である。上記のように支線は廃線となった相模線だが、同線の乗車人員は伸びており、さらなる発展が期待される路線となっている。

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