米国が「リニア構想」進展に傾き出したワケ

政治的対立が残る中で調査費が承認された

米リニア構想でも一躍注目される、JR東海の超電導リニア0系車両(撮影:尾形文繋)

11月8日、来日中の米オバマ政権のアンソニー・フォックス運輸長官は、石井国土交通大臣と共に山梨県内のリニア実験線に試乗した後、複数のメディアに対してインタビューに応じた。その場において同長官は、ワシントンDC~ボルチモア間に計画中の「マグレブ鉄道」つまり「JR東海の技術によるリニア新幹線」構想に関して、2780万ドル(約34億円)の調査費を連邦政府として承認したと述べた。

トップセールスの積み重ねが奏功

この「東海岸リニア構想」だが、これまでには2014年4月に安倍首相自身が、キャロライン・ケネディ大使を案内して、リニア実験線の試乗に同行するなど、文字通りのトップセールスが行われている。フォックス運輸長官の前任者である、ラフード前運輸長官も2010年5月の来日時にリニア実験線に試乗。この際にはJR東海の葛西敬之会長(当時、現名誉会長)が同乗している。

さらにボルチモアのあるメリーランド州のラリー・ホーガン知事も2015年6月に実験線に試乗して「リニアに惚れ込んだ」と言われる。こうしたトップセールスの積み重ねは、ここまで成功していると言っていいだろう。

今回の調査費承認を受けての今後だが、当面カギを握るのはフォックス長官ということになる。というのは、このプロジェクトの成否を左右する政治対立があるからだ。

次ページ鉄道は「民主党のカルチャー」
鉄道最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 岐路に立つ日本の財政
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
  • 買わない生活
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
日本人が知らない「ビタミンD」不足の怖さ
年を取っても記憶力がいい人と低下する人の差
年を取っても記憶力がいい人と低下する人の差
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
12のスキルを完全レクチャ<br>ー! 無敵の話し方

ビジネスシーンで大きな武器になる「話し方」。スピーチや交渉、会議など12のスキルを徹底解説します。『世界最高の話し方』著者による共感力スピーチの極意、TED流のノウハウが2時間で身に付くプレゼン術、自民党総裁選候補者のスピーチ診断も掲載。

東洋経済education×ICT