日本で「ベンチャー育成」する環境整備の挑戦 投資と共に総合的にベンチャー企業を育てる
――ベンチャー企業の育成というところがポイントだと思うんですけど、生まれたての赤ちゃんがすくすく育つような環境を整えてあげるというようなイメージなんでしょうか。
そうですね。それとすごく似たイメージです。
きっかけは“ビル”
――Plug and Playは世界最大級のアクセラレーターですよね。どうして世界最大級になったんでしょうか。
2006年に立ち上げた会社ですが、もともと我々の創業者、サイード・アミディはPlug and Playを始める前、様々なテックとは全く関係のないビジネスをしていました。そのビジネスの中のひとつが不動産だったんですが、その不動産のビジネスを通して、シリコンバレー・パロアルトに大きなビルを買いました。
最初のテナントになった会社が、まさかのGoogleとPayPal、Logitech、Dangerという4つの会社でした。
当時、Googleは3人のファウンダーが、サイードのビルで50人ぐらいまで会社を育てたというストーリーがあります。今では有名な投資家になったPayPalのファウンダーであるピーター・ティールからは、家賃をもらう代わりに会社のシェアをもらいました。あと、Dangerはアンディ・ルービンという方が立ち上げた企業で、アンディ・ルービンは後にGoogleのAndroidのトップにずっといた方なんです。
そういったいろんなベンチャー企業に出会い、投資も少しすることができた。その投資が莫大なリターンとして返ってきたので、これはすごくいいビジネスモデルだと。
いま400社以上のベンチャー企業が入居している場所になるんですが、サニーベールという街で様々なアクセラレーションプログラムを行っていて、2006年から今までで2000社以上のベンチャー企業を育てることができました。そして、800社以上のベンチャー企業に投資をしてきました。
今では1年間に50以上のプログラムをグローバルで回しています。現在、グローバルでは28拠点のオフィスがあります。いろんな意味で、世界最大級のプログラムだとは思います。
――本当にたくさんの企業がPlug and Play Japanに集まっていると思うんですけれども、やはり、初期のGoogleやPayPalといった企業の成功が呼び水となっているんでしょうか。
Googleには直接投資はできず、他の投資家を通して少し投資できたんですが、やっぱり最初の投資とリターンがあって。小さいビルの中でそれだけの企業が集まることができるのであれば、より大きい場所ならどんなベンチャー企業が来るのだろう?という考えがあって始めたビジネスですね。
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