大人気「特急ヘッドマーク弁当」誕生の秘密 旅の記憶がよみがえる?中身も「沿線の味」

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「ひたち」のヘッドマーク弁当。スリーブやお弁当の容器の色は国鉄の特急カラーを意識したもの(筆者撮影)

弁当の中身は、水戸駅にある駅弁屋「しまだフーズ」が手がけている。「しまだフーズ」と言えば、大洗名物「釜揚げしらす弁当」や「黄門弁当」で知られる。最近では「牛べん」や「豚べん」など、東京駅の駅弁売り場で見かけるものも多い。

エル特急「ひたち」の前面を模したデザインのスリーブを開けると、大胆にヘッドマークがデザインされたお弁当箱が現れる。しっかりとした密閉性の高い容器は、スケーター株式会社の「4点ロックランチボックス」の型を使用したもの。クリームと赤の色合いは、まさに「国鉄色」だ。

なぜヘッドマークを駅弁に?

このお弁当の企画を考えた株式会社JR東日本リテールネット デベロッパー営業部 グルメ課の副課長、臼田和宏さんにお話を伺った。

――なぜ、「ヘッドマーク」のお弁当を作ろうと思われたんでしょうか?

ヘッドマーク弁当の企画を考案した臼田さんは現在43歳。子どもの頃、鉄道好きの兄と一緒によく行動していたという(筆者撮影)

「小学校3年生の頃、東北新幹線が大宮まで開通する以前の上野駅で、北へ向かう特急列車の写真をよく撮りに行っていたんです。そのとき、ヘッドマークのイラストデザインに非常に心惹かれるものがあって。いつかヘッドマークで何か作りたいと思っていたのです」

「それともう1つ、会社でお弁当専門店の店長をやらせていただいたことがありまして。旅行に行かれる方が、乗る前にワクワクしながら選んでいるのを見て、駅弁とはそういう旅の演出に重要なアイテムなんだと感じました。そこで買ったときに記念に残るお弁当を作ってみたいと思ったんです。その後も会社のランチボックスなどに使ってもらえれば、と」

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