――では、最初から子ども向けではなかったんですね?
「最初はそう考えてもいたんですが、どんどんお弁当の容器やチョイスする特急列車にこだわっていったら、子ども向けから離れてしまったんです。中身もそれに合わせていくと、食べ物の嗜好も子どもというより大人の要素が入ってきました」
実際に買うのはやはり子どもより大人の方が多いそう。そして女性も結構買っていくとのことだ。
――小学3年生くらいの男子だと鉄道車両自体が好き、という子が多いように思いますが、臼田さんはヘッドマークが好きだったんですね。
「そうですね。特急列車が好きだったんですけど、当時は綾瀬に住んでいたので『ひたち』も良く見かけていて、まさにこのヘッドマークが好きでした。あと、親戚が長野に多いので、『あさま』もよく乗っていました」
絵柄を選ぶ基準は何?
――やはりご自分に馴染みがあるものを採用されているとか……?
「いえ、『あさま』は、おぎのやさんとの相性の良さから考えました。かつて『あさま』が横川駅でEF63(碓氷峠で勾配区間の後押しをした電気機関車)と連結する間に、おぎのやさんの峠の釜めしを買うという風景が、旅情感とか郷愁を象徴したような組み合わせだと思っていたので、ぜひ『あさま』のお弁当はおぎのやさんに監修していただきたいと思っていました」
――中身も走っている路線に沿ったものをテーマにしているんですね。今回の中身は、どのようなコンセプトなんでしょう?
「しまだフーズさんからは、しらすと常陸牛の2つをご提案いただいたんですが、好き嫌いがあまりなさそうな肉を採用しました。お米も茨城産コシヒカリですし、なるべく地元の食材を扱うようにしています。それから大洗にかねふくさんの工場があるので、ぜひ明太子は入れたいと(笑)」
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