体育館に茶室…マンション共用部が凄すぎる

大型化で様変わり、合言葉は「コミュニティ」

「茅ヶ崎はよくも悪くも特有のカラーを持っている。この地に受け入れられるマンションを作るには、敷地内に”茅ヶ崎”を作るしかない、と思った」と語るのは、ザ・アイランズを開発した大京の岡本史夫・本店業務管理部長だ。

テーマは”茅ヶ崎らしさ”。地元の農家も出店する(記者撮影)

通常の物件であれば、外部から立ち入りできるエリアを極力減らし、できるだけセキュリティエリアを広く取る。それをあえて、通りに面したマンションのエントランス前、セキュリティエリア外に広めの広場を設計、近隣の人と交流ができるスペースを作った。

これは「茅ヶ崎という街は、人と人との関係性がより深いと感じた。マンションの住民と街の人との交流がなければ本当の意味で受け入れられたとはいえない」(岡本部長)との思いからだ。竣工前には、岡本氏を長とするチームが地場の農家や飲食店を回って、マルシェに出店してもらえるよう交渉した。出店をお願いする基準は、“茅ヶ崎っぽさ”。茅ヶ崎っぽいと感じたら即行動、交渉に出向いたという。

マンションで多世代交流を図る

こうした近隣との密接な付き合いは「いずれ資産価値の向上となって戻ってくる」と、団地管理組合の仲原知彦理事長は言う。近隣の人たちに楽しんでもらうことはもちろんだが、このマンションに空きができたとき、最初に売り出しが告知されるのは茅ヶ崎周辺。そこで「日ごろから近所の方々にこのマンションいいね、と思ってもらっていればすぐに売れるはず」と仲原理事長は言うのだ。

販売元が仕掛け、マンション住民が丁寧に育てることができれば、共用部はマンションの資産価値を高めることにつながるのかもしれない。

地域コミュニティに、多世代交流も加えようとしているのが東急不動産だ。2017年7月、東京都世田谷区に竣工した物件は総戸数252戸の分譲住宅「ブランズシティ世田谷中町」と、176戸のシニア住宅・75戸の介護住宅から成る「グランクレール世田谷中町」を併設。必要になったら分譲住宅からシニア住宅への住み替えも可能だ。

そして敷地内に建設された多目的スペースの共用施設「コミュニティプラザ」は、ブランズシティの住民もグランクレールの入居者も利用できるうえ、近隣の住民にも開放されている。このプラザを活用して多世代交流を図ろうというわけだ。

次ページサロンや音楽室、茶室を用意
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 湯浅卓「トランプ政権の真実」
  • 「脱ゆとり世代」のリアル
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
ナベツネが腹を割って語る<br>政治、そしてメディアの未来

読売新聞主筆として93歳の今も、社論をまとめる要の役割を果たしている渡邉恒雄氏。安倍首相と定期的に会食するなど、なお政治のキーマンでもある。歴代の首相を知る同氏は現在の政治とメディアをどう見ているのか。本誌編集長がインタビュー。