体育館に茶室…マンション共用部が凄すぎる

大型化で様変わり、合言葉は「コミュニティ」

体育館はフルコート。共用部ならすぐに集まれる(記者撮影)

マンションの共用部が大きく変貌している。かつて共用部は、マンションデベロッパーにとって「残り物」でしかなかった。しかし1990年代後半になると、”お客様目線”で売りになる施設を入れようとする動きが起こる。「スパ(温泉施設)付きマンション」がブームになったのもその頃だ。その後、100戸以上の大規模物件が増える中で、パーティルームやゲストルームが1つの標準となった。

現在の施設のキーワードが「コミュニティ」だ。最近ではマンション内にとどまらず、街ぐるみのコミュニティを志向しているマンションもある。

月1回、敷地内でマルシェを開催

地元の飲食店や農家と協力して月1回、マンションの敷地内でマルシェ(青空市)を開催しているのが、大京が2012年に竣工した「ライオンズ茅ヶ崎ザ・アイランズ」だ。

よく晴れた12月の日曜日。キッチンカー7台、テント7張りが、マンションエントランス前のコミュニティスペースを埋めた。出店しているのは地元でも有名なドーナツ店や米穀店、パンケーキ店、マンションに入居する寿司店などだ。

ライオンズ茅ヶ崎ザ・アイランズで開催されるマルシェ。近隣からも人が集まる(記者撮影)

エントランス前には季節の果物や野菜を満載した農家のテントも並ぶ。11時のオープンを待ちかねたように、マンションはもちろん、近隣からも「ここの野菜はおいしいのよ」と客が集まってくる。最もにぎわうのは、おいしそうなにおいが辺りに漂うお昼時。多いときには11時から14時の開催時間内に、延べ200人程度が寄り集うという。

ここまで近隣にも支持され愛されるマルシェは、一朝一夕にできたわけではない。数年前、マルシェの担当になった管理組合の理事の1人が、自腹を切って食べ歩きをし、一軒一軒お願いをして回るなど地道な努力の積み重ねの結果でもある。マルシェの存続が難しくなったときもあったが、ボランティア参加方式を取り入れて理事の負担を減らしたり、イベント実行委員会を組織したりと仕組みから作り直し、危機を乗り越えてきた。

ただ、このマルシェは管理組合から自然発生的に立ち上がったものではない。デベロッパーの大京が販売前から仕掛けたものだ。

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